トンプソン“故郷”花園でトンガ戦「めちゃくちゃ出たい」

[ 2019年7月30日 05:00 ]

関西にゆかりがある徳永(手前右)とトンプソン(同左)
Photo By スポニチ

 ラグビー日本代表は29日、パシフィックネーションズ杯第2戦のトンガ戦(8月3日、花園ラグビー場)へ向けて大阪府堺市で練習を本格的に開始した。34―21で快勝したフィジー戦で、テストマッチ国内最年長記録(38歳102日)を樹立したロックのトンプソン・ルーク(近鉄)は、第2の故郷での試合へ「めちゃくちゃ出たい」と関西弁で意欲を見せた。

 大阪人の血が騒いだか、会見に表れたロック・トンプソンの“しゃべり”が絶好調だった。花園ラグビー場を本拠地とする近鉄に在籍して14年。ホームスタジアムでの3日のトンガ戦へ「花園は特別な場所。めちゃくちゃ出たい」とコテコテの言葉で抱負を口にしたと思えば、その後は時折、ボケを挟んだ。

 38歳102日の日本代表最年長出場記録を樹立した27日のフィジー戦で右まぶたを切った。患部を縫合。状態を聞かれても平然と、「大丈夫。ボクは毎日こう。だから不細工な顔」と笑いで返した。

 花園でのテストマッチは自身10年ぶり3度目。本人は2回と思っていたそうで「ホンマ?脳しんとうが多すぎる」と、勘違いをジョークで弁明した。

 ニュージーランドで生まれ、10年に日本国籍を取得した。不惑を目前にし、1人称を自虐的に「おじいちゃん」と表現するが、まだまだ元気いっぱい。フィジー戦は80分フル出場。課題だったラインアウトを安定させただけでなく、タックルの嵐で勝利に貢献した。15年W杯後の代表引退表明は、高い実力によって今年、完全に失効した。外国人出身者最多となる4度目のW杯へ「毎日ベストを尽くしてアピールしたい。メンバーに入りたい」と決意を秘める。

 観客約200人が集まった堺合宿初日。報道陣に公開された15分の間は、控え組と思われるチームにいた。今週の出場は不透明でも、これだけは言える。ママチャリに乗り、たこ焼きを愛する大阪人がピッチに立てば、聖地は必ず盛り上がる。

 《レメキが“トンガ・キラー”名乗り》昨季のトップリーグのトライ王、WTBレメキが“トンガ・キラー”に名乗りを上げた。ニュージーランド出身ながら両親がトンガ人で、相手の言葉が分かるため「相手の出しているサインが全部分かる。だから、前回の試合でもみんなに言っていた」と情報面での貢献も誓った。フィジー戦は控え出場。同じポジションの松島、福岡が活躍し「逆に楽しみ」と闘志に火が付いていた。

 《徳永 花園での試合に意欲》フランカー徳永は、関学大時代に戦い慣れた花園での試合に意欲を見せた。「新しくなってからは行ったことがない。楽しみ」。メンバー外だったフィジー戦は、モールで2トライを許した。トンガはそれ以上にパワーがあると見られる。「入る高さが高かった。1人1人の入る位置もずれていた。うまく働きかけ、やられる前にやるというジェイミー(ヘッドコーチ)の言葉を意識したい」と押し勝つことを誓った。

続きを表示

2019年7月30日のニュース