八村が圧巻の25得点 3点シュートも2本成功 3戦目で新境地?

[ 2019年7月12日 09:57 ]

サマーリーグ3戦目の出場を果たしたウィザーズの八村(AP)
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 NBAドラフトでウィザーズに全体9番目に指名されたゴンザガ大出身の八村塁(21)が11日、ラスベガスでサマーリーグの自身3戦目(対ホークス)に先発出場。32分の出場時間でフィールドゴール(FG)を12本中9本(うち3点シュートは3本中2本)、フリースロー(FT)を6本中5本成功させ、チーム最多の25得点と9リバウンド、さらに2ブロックショットをマークして76―71(前半32―34)での勝利に貢献した。

 八村は6日のペリカンズ戦で14得点、8日のネッツ戦で19得点を挙げていたが、試合を重ねるごとに得点はアップ。この日はローポストに立つと執ようなマークにあってボールを持たせてくれず、ピック&ロールではスクリーンから反転してリングに向かうルートを読まれてスペースを塞がれるなど、ホークスのディフェンスに苦労する場面もあったが、過去2戦とは違った形でオフェンスを組み立てた。第3Qには右45度と正面という異なるポジションで3点シュートを成功。第4Qに入ると、過去2戦でコンビネーションが合っていたポイントガードのトロイ・コーペイン(23)からの巧みなパスを受けてアリウープからレイアップを2度決めるなど、「力」ではなく「頭脳」でホークスのディフェンスをかわした。

 対戦したホークスには、今年3月30日のNCAAトーナメント(全米大学選手権)西部地区決勝で敗れたテキサス工科大(ファイナル4で準優勝)のポイントガード、マット・ムーニー(22=15分で8得点)がいたが、そのライバルにサマーリーグで雪辱。再三にわたってマッチアップしてきたホークスのブルーノ・フェルナンド(20=メリーランド大出身)は今ドラフト2巡目(全体34番目)の指名選手だったが、1巡目指名(全体9番目)の八村がドラフト同期生に力の差を見せつけた一戦となった。

 試合が終わるとテレビの実況席に招かれてインタビュー。「いつも“エネルギッシュにプレーしろ”と言われてきたのでそれを実行しています。きょうは試合に勝ちたかった。日本からのサポートが多いのもうれしいです」と笑顔を見せた。

 ウィザーズは2勝2敗でホークスは1勝3敗。なおサマーリーグでの3試合をを終えて八村の成績は、平均31・7分の出場で19・3得点、7・0リバウンド。シュートの成功率はFGが50・0%、3点シュートが33・3%、FTが87・5%となっている。

 <八村のクオーター別プレータイム(1クオーターは各10分)と全オフェンス>

 ▼1Q(9分37秒=2得点) (1)正面からワンフェイクしてからの距離4・5メートルのジャンプシュート〇(ニック・ウォード=2メートル6)、(2)右45度から6メートルのジャンプシュート×(アミネ・ヌア=2メートル3)

 ▼2Q(6分3秒=4得点) (3)正面やや右からフェイントのあと4・2メートルのプルアップ・ジャンパー〇(タージア・マコール=1メートル96)、(4)フリースロー2本〇〇

 ▼3Q(8分16秒=10得点) (5)ゴール下〇(ブルーノ・フェルナンド=2メートル8)、(6)フリースロー1本×、(7)右45度から8・1メートルの3点シュート〇(フェルナンド)、(8)ゴール下×(マコール=被ブロック)、(9)正面左から3・3メートルのプルアップ・ジャンパー〇(フェルナンド)、(10)正面から8・4メートルの3点シュート〇(リード・トラビス=2メートル3)

 ▼4Q(7分55秒=9得点) (11)アリウープからのレイアップ〇(チャーリー・ブラウンJR=2メートル1)、(12)フリースロー1本〇、(13)アリウープからのレイアップ〇(フェルナンド)、(14)ゴール下〇(ブラウンJR)、(15)左45度からの8・1メートルの3点シュート×(フェルナンド=被ブロック)、(16)フリースロー2本〇〇

 *カッコ内はマークしたネッツの選手。〇は成功、×は失敗

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