【岡崎真の目】何か新しいことを!宇野の意思伝わってきた

[ 2019年4月13日 09:44 ]

フィギュアスケート世界国別対抗戦第2日 ( 2019年4月12日    福岡市・マリンメッセ福岡 )

<世界フィギュアスケート国別対抗戦第2日>男子フリー、演技をする宇野昌磨(撮影・小海途 良幹)
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 宇野は非常に密度が濃く難易度の高いプログラムでミスはあったが、最後まで滑りきったチャレンジ精神には鳥肌が立った。恐らく来季はもちろん、3年後の北京五輪まで見越した時に、今のままでは勝てないという気持ちになったのだろう。何か新しいことをしなくては、という意思がひしひしと伝わってきた。

 トリプルアクセル―4回転トーループの連続ジャンプは軸こそ乱れていたものの、ちゃんと回りきっての転倒なので4回転の基礎点は残った。今回はさらに冒頭で4回転フリップ―3回転トーループという初の試みにも成功している。第1ジャンプが4回転フリップだと降りたところの回転がちょうどよく次のトーループにつなぎやすそうだが、4回転トーループが第1ジャンプだと体が開いていき過ぎてしまうので、そこから体勢を整えて次のジャンプを跳ぶのは難しいようだ。

 これで4回転フリップに3回転トーループを付けられるようになったので、より基礎点の高いジャンプを組み合わせる可能性が広がった。来季以降を見据え、宇野にとっては収穫の大きい今季最終戦となったに違いない。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2019年4月13日のニュース