張本、3位決定戦で丹波に負けた…右手痛悪化、不完全燃焼

[ 2019年4月8日 05:30 ]

卓球 アジア杯最終日 ( 2019年4月7日    横浜文化体育館 )

男子3位決定戦の試合中に右手薬指の痛みを訴える張本(右)
Photo By 共同

 男子の張本智和(15=木下グループ)が、丹羽孝希(24=スヴェンソン)との3位決定戦で右手薬指の痛みを訴えた。プレーに影響し、2―4で敗れた。3種目出場する21日開幕の世界選手権(ハンガリー)へ不安を残した。女子の石川佳純(26=全農)は大会5度目の3位になり、丹羽とともに10月のW杯(中国)の出場権を手にした。男子は、世界ランキング1位の樊振東(はんしんとう・22=中国)が2連覇。女子は世界選手権の中国代表を逃した朱雨玲(しゅうれい・24)が3連覇した。

 張本に異変が起きた。丹羽との3位決定戦。4ゲーム目を落とし「攻撃も全く入らず、このままじゃダメだ」と、右手を押さえながら審判に治療時間を求めた。プレーを続行したものの、正確さと粘りを欠き、過去2戦全勝だった好相性のサウスポーに初めて敗れた。

 患部は右手薬指。3月末のカタールオープン後に痛みが出たという。電気治療で回復を図りながら、痛みを隠してここまでやってきた。前日まで「練習は少し痛かったけど、試合はアドレナリンが出た」と力を出せる状態だったものの、この日は最初から「全てに影響した」と悪化した。

 倉嶋洋介監督(42)は「腱しょう炎の一歩手前」とトレーナーの見解を説明した。3種目出場する21日からの世界選手権は、きょう8日に予定する病院での診察結果によって、種目を減らす可能性がある。金の卵の早期の回復を祈るばかりだ。

 《丹羽複雑な心境》3位の丹羽は複雑な心境を口にした。「(攻撃が)一撃で来て、普段の張本らしさがなかった。ちょっと残念な終わり方でした」。前夜は、今大会準優勝の馬龍に完敗。「1人でいても気持ちが暗くなる」と横浜市の中華街へ繰り出し、気を紛らした。持ち味の速攻がよみがえって張本に初勝利し「世界選手権でもメダルが目標」と声を弾ませた。

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