八角理事長 貴景勝に期待「魅力的な大関」 横綱昇進のポイントは「立ち合い」

[ 2019年3月27日 11:26 ]

大関昇進伝達式後、祝いの鯛を持ち上げる貴景勝。後方は両親(撮影・亀井 直樹)
Photo By スポニチ

 日本相撲協会の八角理事長(元横綱・北勝海)が新大関に昇進した貴景勝(22=千賀ノ浦部屋)の活躍を期待した。臨時理事会終了後に取材に応じ、「まわしを一切取らないで、押していくだけの力での大関は珍しい。特徴のある大関が誕生した。今まで見たことのない魅力的な大関。そういう意味では面白いし、期待できる」と評価した。

 過去に押しだけで大関となった力士は少なく、八角理事長は「記憶にあるとすれば大受さん」と話した。大受はシリコーンを入れて新弟子検査に合格するなど身長は高くなかったが、押し相撲に徹して1973年名古屋場所後に23歳で昇進した。取り口だけでなく、上背や昇進年齢も貴景勝とほぼ同じだ。

 八角理事長も現役時代、押しを得意としていただけに、「私もそうだけど、離れて取る人は難しい。立ち合いが遅れたり、合わなかったりすると力を出し切れない。そういう危ないところがある」と説明。その上で「15日間取ると疲れが出る。疲れが出ると集中力がなくなるから、体力をつけなければならない。そういう意味でも、やはり稽古だと思う」とさらなる精進を求めた。

 幕内最年少22歳での大関昇進は、角界を活性化すると捉えている。「(他の力士は)自分よりも年下が大関になり“自分もやらなければいけない”となり、いい作用があるだろう」と期待した。横綱を目指す上でのポイントについては「立ち合いの磨きだと思う。立ち合いで当たられると苦しくなる。(春場所で敗れた)白鵬戦、豪栄道戦がそうだった。それを破壊力で押し込む馬力がもっともっと必要になる」と指摘した。

続きを表示

この記事のフォト

2019年3月27日のニュース