メダル期待のスポーツクライミング、五輪へのルート設定で困惑

[ 2019年1月30日 10:00 ]

<第14回ボルダリングジャパンカップ2019>ともに初優勝を飾った男子の石松大晟(左)と女子の野中生萌
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 20年東京五輪へのカウントダウンが進む中、各競技の代表選考方法にも注目が集まる。競泳は7月の世界選手権(韓国)の個人種目で金メダルを取れば代表に決定。卓球は20年1月発表の世界ランクで日本人上位2人がシングルス、団体で出場権を得る。五輪のたびに物議をかもす陸上・マラソンの選考は、一発勝負のグランドチャンピオンシップを今年9月15日に東京で開催し、最大2人を決めることになった。

 選考基準が早めに明らかになることは、選手にとっては大きなプラスだが、東京五輪で初めて採用されるスポーツクライミングの関係者は頭を悩ませている。東京五輪はスピード、ボルダリング、リードの3種目複合で実施し、男女各20人(各国最大2人)が出場。今年8月の世界選手権(東京・八王子)の上位7人と、同選手権での出場権獲得選手は出られない11〜12月の五輪予選の上位6人、各大陸選手権の優勝者らが出場権を得る。

 それぞれの大会で出場権は国にではなく、選手個人に与えられる。昨年の世界選手権ではメダルには届かなかったが、男子で原田が4位、楢崎智が5位、藤井が6位。女子は野口が4位、野中が5位に入った。五輪予選などを含めると男女ともに3人以上が出場権を得る可能性があるが、ここから先の選び方が国際連盟(IFSC)主導なのか、各国主導なのかが決まっていない。

 なにしろ、五輪での実施が初めての競技。IFSCにも五輪へのノウハウはなく、日本が保持する男女各1の開催国枠の扱いを含め、細かな情報のアナウンスは現時点でないという。日本山岳・スポーツクライミング協会の安井博志ヘッドコーチは「IFSCと連絡は取っているけど、説明がぼんやりしていて…」とし、「1月にも何か発表できれば良かったのですが…」と困惑の表情を浮かべた。

 出場権獲得選手が3人以上になれば、最終選考会を開催して上位2人を代表に選べば明快だが、世界選手権で日本人がメダルを取った場合のアドバンテージは当然、考慮されるべきだろう。20年5〜6月には出場権が懸かるアジア選手権が盛岡で開催。この後に出場権保持者を集めた一発勝負の選考会を開くと、本番までの調整が難しくなる可能性もある。期待が大きいスポーツクライミング。TOKYOへの明確なルート設定には、もう少し時間がかかりそうだ。(杉本 亮輔)

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