ジョセフＪ惜敗　前半２トライでリードも…エディー前監督率いる世界４位の壁

ラグビーリポビタンＤツアー２０１８第１戦   日本代表１５―３５イングランド代表 （ 2018年11月17日    英トゥイッケナム ）

＜日本・イングランド＞前半、トライを決めるリーチ（撮影・吉田　剛）
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　世界ランキング１１位の日本は同４位のイングランドに１５―３５で敗れた。日本は前半にＣＴＢ中村亮土（２７＝サントリー）、フランカーのリーチ・マイケル主将（３０＝東芝）がトライを挙げて１５―１０で折り返し。後半は得点できずに逆転を許したが、イングランドを率いるエディー・ジョーンズ前ヘッドコーチ（５８）に成長ぶりを見せつけた。

　１５年Ｗ杯で南アに逆転勝ちしたブライトンの奇跡から１１５５日。金字塔をともに打ち立てたジョーンズ氏率いるイングランド打倒に全精力を注いだが、世界４位の壁はやはり高く、厚かった。ノーサイドの笛とともに、元恩師は余裕たっぷりの表情でスタッフたちと握手を交わす。教え子たちは８万人超が喜びに沸き立つスタンドに囲まれたピッチで、苦い敗戦をかみ締めた。

　開始２分でトライを許しても動じなかった。その後はボールを保持してチャンスをうかがい、同１５分にＳＯ田村のＰＧで３点を返す。６分後にはゴール前スクラムでＳＨ田中からフラットパスを受けた今秋初先発のＣＴＢ中村が力強く前に突進して逆転トライ。１０―１０で追い付かれた後の３０分には、ＷＴＢ山田からパスを受けたリーチが４人を吹き飛ばして３０メートルを駆け抜けた。後半は３トライを許したが、途中までは互角の内容だった。

　ジョーンズ氏退任後の日本は、しばらく低迷が続いた。１６年６月こそスコットランドとの２連戦で接戦を演じたが、ジョセフＨＣの就任初戦となった同年１１月のアルゼンチン戦は２０―５４で大敗。ボール保持重視の攻撃ラグビーから、ニュージーランド流のキックを多用する効率的な戦術へと転換したものの、浸透しない。だが昨年１１月に強豪フランスに引き分けてから好転。敗れたとはいえ大きな手応えを得た。

　これで今秋は世界選抜、ニュージーランドから３連敗だが、確実に世界トップとの距離は縮めた。今年最終戦となる２４日のロシア戦を白星で締め、Ｗ杯イヤーへとつなげる。