【松下浩二の目】“若く未完成”の日本女子、打倒中国へ経験積めば可能性十分

[ 2018年5月7日 08:05 ]

卓球 世界選手権団体戦最終日 ( 2018年5月6日    スウェーデン・ハルムスタード )

銀メダルを手に笑顔の(左から)石川、平野、伊藤、早田、長崎
Photo By 共同

 1点を挙げるのも難しい強い中国に対して若いチームがよく頑張った。伊藤が第1試合で1勝を挙げたことで、もしかしたらという期待を抱けたのも日本チームの実力が上がってきたからこそ。決勝ではエースの石川が3番手に下がっていることが、日本の選手層が厚くなっていることを証明している。

 伊藤、平野に共通している「速い卓球」は中国の上をいっていたように感じた。伊藤はレシーブのバリエーションが多く、平野も持ち味の攻撃的な卓球が見られた。平野は内容的には中国選手以上のプレーをしていたが、簡単なミスが多いことが今後の課題だろう。

 ただ、彼女たちはまだ若いので完成していない。逆に言えば、東京五輪までの2年で技術を高めて経験を積めば、中国に勝てる可能性は十分にある。中国はもちろん強いし完成度は高いが、伸びしろは伊藤や平野の方がある。中国との差は縮んでいるが、縮めるだけでは駄目。2年後には追い越してほしい。(五輪4大会連続出場、97年世界選手権男子ダブルス銅メダリスト)

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2018年5月7日のニュース