稀勢の里 風邪明けで嘉風に9戦全勝!それでも周囲は不安「今のままじゃ厳しい」

[ 2018年5月7日 12:42 ]

嘉風(左)と稽古で汗を流す稀勢の里
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 大相撲の二所ノ関一門連合稽古が7日、東京都江東区の尾車部屋で行われ、左大胸筋などの負傷で6場所連続休場中の横綱・稀勢の里(31=田子ノ浦部屋)は平幕・嘉風(36=尾車部屋)との三番稽古で9戦全勝だった。6日は風邪のため稽古を休み、連合稽古への参加が危ぶまれていたが、四股、すり足などの基礎運動を終えると土俵に入り、体力差を生かした内容でベテランを寄せ付けなかった。

 嘉風とは連合稽古で胸を合わせることが多く、調子を測るバローメーターとも言える。「(前日は)しっかり休めて良かった。お互いに力を出せたし、いい稽古になって良かった。立ち合いも良かったし」と休養明けでも不安がなかったことを強調した。

 8日は千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で連合稽古が行われる。「あした(8日)は、またしっかり(やりたい)。玉鷲とか松鳳山と」と夏場所(13日初日、両国国技館)で対戦する実力者を相手に、自身の調子を確かめる予定だ。「(状態は)だいぶ良くなっている。あと少しの修正。腕の使い方もそうだし、下(下半身)も」と話した。

 ただ、夏場所に出場できるかどうかは別問題。稀勢の里の稽古を見た芝田山親方(元横綱・大乃国)は「まだ全然調子が出ていない。(本場所で)復調を見せる段階ではない。今のままの稽古じゃ厳しいね」とみていた。芝田山親方が不安視しているのは、稽古量の少なさ。「勝ち負けじゃなく、もっと番数をこなさないと。関取がたくさんいるのだから、もっと片っ端から回すことが大事」と話した。

 尾車親方(元大関・琴風)は「(ケガをするまでは)強かったのだから、(その相撲を)思い出せばいい。衰えているという感じはしないし、体がたるんでるわけではない」と話す一方で「(初日まで)日にちがないから、どうなのか。とにかく勝ち癖をつけないと。勝つ相撲を取るのが大事」とまだ課題があるとみていた。

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2018年5月7日のニュース