沙羅、単独最多54勝!昨季最終戦以来1年ぶりV「幸せな気分」

[ 2018年3月25日 05:30 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子個人第14戦 ( 2018年3月24日    ドイツ・オーベルストドルフ、ヒルサイズ=HS106メートル )

ノルディックスキーのW杯ジャンプで男女を通じて歴代単独最多の通算54勝目を挙げ、両手で「54」をつくる高梨
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 平昌五輪銅メダルの高梨沙羅(21=クラレ)が100・5メートル、96・5メートルの合計227・1点で今季初勝利を挙げ、ジャンプの男女を通じて歴代単独最多の通算54勝目に到達した。平昌五輪金メダルで、既に個人総合優勝を決めているマーレン・ルンビ(ノルウェー)は93・5メートル、95・5メートルの221・7点で3位にとどまった。

 ついにジャンプ界の頂点に到達した。昨年2月の昨季最終戦から14試合足踏みが続いていた高梨が、1年ぶりに優勝。通算勝利数で並んでいた男子のグレゴア・シュリーレンツァウアー(28=オーストリア)を抜き通算54勝目を挙げた。

 「本当に驚いている。1回目のジャンプは良かったが、2回目は少し踏み切りのタイミングが遅れ上体が浮き上がった。W杯54勝目は本当に幸せな気分」

 今季はなかなか優勝できなかったが、女子の通算勝利数では2位のルンビらの13勝を大きく引き離す。強さの源はあくなき向上心だ。「百点満点が出てしまったら、もうやめるしかない」と言い切る。頭の中には常に理想の飛躍があり、練習や試合では必ず自分の飛躍を映像で確認する。ジャンプ台の特徴や滑りの感覚はメモに書き留めてあり、遠征先の宿舎ではゴルフボールで足裏をマッサージし、感覚を研ぎ澄ます。

 銅メダルに輝いた平昌五輪後も、多忙な合間を縫い、スロベニアで合宿を敢行した。常にストイックな姿勢を貫いてきた高梨が、シーズン最終盤に歴史的快挙を成し遂げた。

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