ジョセフジャパン ウェールズ追い詰めた!敵地7万人超驚嘆

[ 2016年11月21日 05:30 ]

ラグビー リポビタンDツアー2016 ( 2016年11月19日    英カーディフ )

ウェールズに30―33で惜敗した日本(AP)

 世界ランキング11位の日本は同6位のウェールズと対戦し、30―33で惜敗した。日本ラグビー史上初の敵地でのティア1国(世界で最上位格の10カ国)からの勝利は逃したが、20―54で大敗した5日のアルゼンチン戦(秩父宮)から2週間で、チームとして劇的な成長の跡を見せた。攻守でジェイミー・ジョセフ新ヘッドコーチ(HC=47)の戦術が浸透してきた日本は、26日のフィジー戦(仏ヴァンヌ)で今年の活動を終える。

 成長曲線の途上にあるジャパンが、敵地を埋めた7万3969人を驚嘆させた。離されても追いつき、30―30の後半39分に決勝DGを許したものの、15年W杯の南ア戦の大番狂わせに迫る内容。ジョセフHCは「このようなパフォーマンスを見せることができたのはうれしい」と選手を称えた。

 計8日の準備期間しかなかったアルゼンチン戦から2週間。新旧選手の融合がチームに劇的な進化をもたらした。8点を追う前半37分。自陣でフランカー布巻が激しいタックルを見舞い、相手が苦し紛れに出したパスをWTB山田がカット。そのまま60メートルを走りきるトライが生まれた。

 リーチ、ツイらFW第3列の主力が不在の今秋。代わって社会人2年目の布巻、1年目の松橋ら新顔が代表に加わった。1メートル78、96キロと世界の標準サイズよりもはるかに小さい布巻だが、豊富な運動量やボールに絡むプレーが国際レベルでも通用することを証明。エディー・ジョーンズHC体制下では日の当たらなかったタイプの選手が、“発掘”されたことは大きい。

 習熟に時間を要すとみられたディフェンスシステムも機能し、ボールを失うリスクがあるキックを交ぜた攻撃も80分間貫いた。「全体的には自分たちのやろうとしていることができた」と共同主将の立川。新たな日本ラグビーが完成した時、19年W杯8強の扉が開く。

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2016年11月21日のニュース