【砂村光信の視点】ウェールズ戦の収穫 守備システムに全員納得

[ 2016年11月21日 08:50 ]

ラグビー リポビタンDツアー2016 ( 2016年11月19日    英カーディフ )

ウェールズに30―33で惜敗した日本(AP)

 完全アウェーで日本の選手たちが気負わずにプレーできたことは大きな収穫だ。フィジカル面で負けていなかったし、ジョセフHCが導入した守備システムを全員が納得してできていたことが健闘の要因に挙げられる。

 新しい守備は相手の攻撃を中央に集めて外へ振らせないもので、最初は外側の選手もトイ面をマークする位置に立ちながら、ボールが回ってくると中へ寄ってプレッシャーをかぶせていく。前半の山田のインターセプトトライもこの形から生まれており、守備からトライが取れるチームになったことを印象づけた。一方、相手のオフロードパス(タックルされながらボールを浮かせてつなぐパス)で突破される場面が多く、今後の対応が求められる。また、次戦のフィジーは大胆な飛ばしパスも使いながらワイドに外を攻めてくる。状況によって守備のやり方を変える対応も必要だ。

 選手個人では山田の判断力が光り、福岡にW杯時より強さが備わった。両WTBが充実したため通常は5人のFWのリザーブを6人入れることができた。また、リザーブにスクラムが強いヤマハ発動機のFW第1列がおり、入れ替えても力が落ちないのは頼もしい。(元U―23日本代表監督)

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2016年11月21日のニュース