ロシア全面出場禁止検討を WADAがIOC、IPCに勧告

[ 2016年7月19日 05:58 ]

 世界反ドーピング機関(WADA)は18日、ロシアが2014年ソチ冬季五輪などのドーピング検査で国ぐるみの不正を行っていたとする調査チームの報告を受け、開幕が迫るリオデジャネイロ五輪・パラリンピックでロシア選手団の全面的な出場禁止を検討すべきだと国際オリンピック委員会(IOC)と国際パラリンピック委員会(IPC)に勧告した。

 声明でリーディー委員長は「(ドーピング違反のない)クリーンな競技を守るため、WADAはスポーツ界に可能な限り強い措置を適用するよう呼びかける」と述べた。19日に電話による緊急理事会を開くIOCは、前回12年ロンドン五輪で金メダル数4位の大国の処遇について、難しい判断を迫られる。

 WADAはロシア選手がリオ大会に例外的に出場を許可される場合は、ロシア国旗の下でなく中立的な立場での参加とするべきだとし、リオ大会を含む国際大会からのロシア政府関係者の締め出しも勧告した。

 WADAの調査チームは18日、カナダのトロントで記者会見し、不正はロシアスポーツ省が監督し、ロシア連邦保安局(FSB)や国内の反ドーピング機関も関与していたと認定した。リーディー委員長は、同国がリオ五輪参加を禁じられた陸上にとどまらず「モスクワの検査所で尿検体が分析された全競技が不正の対象だった」と指摘した。(共同)

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2016年7月19日のニュース