ソチでも組織的ドーピング ロシア検査所元所長が告白

[ 2016年5月13日 06:23 ]

 2014年ソチ冬季五輪のドーピング検査所で所長を務めたグリゴリー・ロドチェンコフ氏が同五輪で複数のメダリストを含む多くのロシア選手に禁止薬物を提供し、採取した尿検体を入れ替えるなどの組織的な不正を行っていたと告白した。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が12日、報じた。

 ロドチェンコフ氏はスポーツ省幹部の指示だったことを明かし、ロシア陸上界ではびこっていた組織的ドーピングは冬季競技でも行われていた可能性が高まった。

 ロドチェンコフ氏は3種類の禁止薬物を混合したものを選手に提供していたとし「選手は子どものように与えたものは口に入れた」と語った。検査所では五輪終了までに100程度の尿検体を廃棄し、用意していた問題のない尿に置き換えていたことも明らかにした。

 8日放送の米CBSテレビの番組ではロシアの反ドーピング機関職員だったビタリー・ステパノワ氏がロドチェンコフ氏から聞いた話として、検査所が少なくとも4人の金メダリストの禁止薬物使用を隠蔽した疑惑があると報じていた。(共同)

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2016年5月13日のニュース