葛西2日連続逆転V 試技不参加も余裕のレジェンド

[ 2016年1月11日 05:30 ]

表彰台で笑顔を見せ、ガッツポーズする葛西

ノルディックスキーTVh杯ジャンプ大会

(1月10日 札幌市・大倉山ジャンプ競技場)
 HS134メートル、K点120メートルで行われ、男子は海外遠征から一時帰国中の葛西紀明(43=土屋ホーム)が1回目2位から逆転し、合計275・7点で9日の雪印メグミルク杯に続き、国内2連勝を飾った。伊東大貴(30=雪印メグミルク)が1回目に最長不倒の136・5メートルをマークし、2位に入った。女子は岩渕香里(22=松本大)が122・5メートル、131・5メートルの242・7点で初優勝。高梨沙羅(19=クラレ)はノーマルヒルでの調整を優先し、出場しなかった。

 2日連続の逆転優勝を飾り、葛西は何度も両手でVサイン。観客の歓声に応えた43歳は「しばらく連勝がなかったので本当にうれしい。若い選手が強くなり僕に勝てるよう頑張ってほしい」と胸を張った。1回目の踏ん張りが逆転を呼び込んだ。135・5メートルを飛んだが、着地の際に深い雪にスキー板を取られ、両足を大きく広げて転倒をこらえた。「転んだと思ったが、何とか着地できたことが大きい」と振り返り、2回目の131メートルのジャンプにつなげた。

 優勝した前日の雪印メグミルク杯では試技が予選を兼ねていることを当日の朝に知り、試技28分前にどうにか会場入り。この日は予選がないことを事前に確認し、予定通り試技をキャンセルして競技1本目に間に合うよう到着した。「安心してください。遅刻じゃありませんよ」と、とにかく明るいレジェンドは周囲を笑わせた。

 11日はHBC杯(札幌・宮の森)。試合後は夕方に新千歳空港から羽田空港に移動し、12日に渡欧。14日からフライング世界選手権(オーストリア・バートミッテルンドルフ)に挑む。過密日程だが、「3連勝したい」と意気込んだ。

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2016年1月11日のニュース