羽生 史上2人目の10代金へ!公式練習でチャン圧倒

[ 2014年2月13日 05:30 ]

チャンの横で練習する羽生(奥)

 フィギュアスケートの歴史に名を刻む。13日のソチ五輪フィギュアスケート男子ショートプログラム(SP)を前に、羽生結弦(ゆづる、19=ANA)ら日本勢が12日、サブリンクで最終調整を行った。フリーの14日に19歳69日になる羽生が金メダルを獲得すれば、男子では史上2人目の10代王者に。6日の団体SPでも好演技を披露した若武者が、世界の頂点にアタックする。

 淡々とやるべきことをやる。初めての夢舞台でも、羽生のスタンスは変わらない。「今できる練習はできた」。この日の公式練習ではサルコーとトーループの4回転ジャンプを完璧に決め、ジャンプでミスがあった同組の世界王者のチャンを圧倒。第4組1番目、全体19番目に滑走する13日のSPに向けて絶好調だ。「精神状態も上がってきている」と自信を見せた。

 フィギュアスケートの歴史に、その名を刻む時が来た。羽生は14日のフリー当日で、19歳69日。過去、五輪の男子最年少金メダル記録は、48年サンモリッツ大会を制したディック・バトン(米国)の18歳202日。羽生はこの記録には及ばないものの、史上2人目の10代金メダリストになる可能性は十分だ。11日のスノーボード男子ハーフパイプで15歳の平野が銀、18歳の平岡が銅。19歳の羽生だって、負けてはいられない。

 6日の団体SPでは、好演技を披露。チャンだけでなく、憧れのプルシェンコを上回り、97・98点のハイスコアでトップだった。8、9日は練習時間前半はマスクをつけてトレーニングし、心肺機能に負荷をかけた。拠点のカナダ・クリケットクラブでも行っている練習方法で、ソチでも自身のルーティンは崩さなかった。

 団体の後はやや調子が下がったが、これも計算のうち。「ピークの考え方として下げるべきだと思った。今は上がってきて楽しくなってきた」。過度の重圧も気負いもなく、決戦の銀盤に立つ。「メダルを期待されているので、期待に応えられるようにしたい」。まずはSPでロケットスタートを切って、歴史的金メダルへの道を切り開く。

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