カーママ連勝!完全アウェーでロシア退け2勝1敗に

[ 2014年2月13日 05:30 ]

<日本・ロシア>ロシアに勝利し大喜びの小笠原(左)ら日本チーム

 カーママが勢いに乗った。ソチ五輪カーリング女子日本代表の北海道銀行は12日、開催国ロシアを8―4で下し、2勝1敗とした。11日の第2戦デンマーク戦も8―3で制し、8年ぶりの五輪白星。10日にセカンドの小野寺佳歩(22)がインフルエンザで離脱する逆境を乗り越えて2連勝とし、13日は米国と対戦する。

 完全アウェーの観衆を黙らせた。第9エンドに1点を死守し、6―4で迎えた最終エンド。先攻の日本はハウス内に有利にストーンをためて、ロシアの最終ショットのミスを誘うと2点を加えて逃げ切った。「私は調子がいいので自信を持って投げられている。みんな救ってあげたいし、みんなを救ってあげられるような試合運びがしたい」と小笠原。初勝利で得た自信を原動力に変えた。

 序盤は一進一退。第6エンドから連続スチールで得点を重ねた。インフルエンザで離脱した小野寺のセカンドに入るのは吉田。スキップの小笠原は「ドロー(ハウス内に止める)ショットが得意」という吉田の長所を生かした得点方法を組み立てたという。「日本のライバルがいるので秘密」と詳細は明かさなかったが「吉田は自分の仕事をしてくれた」と称えた。

 吉田にも余裕が出てきた。第2エンドにはストーンを回り込ませるカムアラウンドやハウス前のガードをすり抜けるドローショットを披露。「(小野寺)佳歩にはスピードやスイープ(氷を掃く)では勝てないけど、ウエート(スピード)を落として得点を狙う形に切り替えられた」と安心感から少し目を潤ませて「やっと会場を見る余裕ができた。(“ロシア”コールが)吉田に聞こえて、私のことを言ってるみたいでうれしかった」と冗談まで飛び出した。

 試合前日にはアイスホッケー女子日本代表からアウェーの歓声の凄さの情報を仕入れた。「こんな歓声の中でプレーするのは五輪しかないので、逆にこの試合を楽しみたい」と小笠原。2勝1敗と勝ち越し。逆境をはね返したカーママの進撃はまだ始まったばかりだ。

続きを表示

この記事のフォト

2014年2月13日のニュース