【大畑ザ・セレクト】これほどチームにストレスをかけないSHがいただろうか

[ 2014年1月8日 05:30 ]

<東海大仰星・桐蔭学園>ボールさばきが上手な東海大仰星のSH米村龍二。さらなる飛躍に期待だ

全国高校ラグビー決勝 東海大仰星19―14桐蔭学園

(1月7日 東大阪市・花園ラグビー場)
 7人制ラグビーが公式競技として採用される16年リオデジャネイロ五輪、日本開催が決定している19年W杯で中核を担うべき選手が現在の高校生世代だ。テストマッチ通算69トライの世界記録を誇る大畑大介氏(38)が未来の日本代表候補をピックアップし、あふれる才能を紹介するコーナーも今回が最後だ。

 見応えのある決勝戦だった。ボールを動かし続けた桐蔭学園に対し、東海大仰星はターンオーバーから一気に攻め立てた。互いにスタイルを貫き、全力を出し切った。
 
 大会を通じ、これほどまでチームにストレスをかけないSHがいたでしょうか。仰星の米村選手はボールのさばきがうまく、攻撃のテンポをずっと保ち続けました。

 桐蔭がボールを長く保持する時間帯が続きましたが、米村選手はここが好機と見るや、仕掛けの速さも目立った。どんなプレッシャーの下でも球をさばく能力、運動能力の高さを感じました。

 当たり前ですが、ここがゴールではありません。日本で開催される19年W杯につなげるためにも、日本一になったチームですから、今後は当然、日本を代表するようなプレーヤーを目指していかなければなりません。米村選手にはその可能性を感じます。大学ではもっとフィジカルを鍛え、経験を積んでほしい。のびしろは限りなくあります。 (神戸製鋼アンバサダー、追手門学院大学地域文化創造機構客員特別教授、元日本代表)

 ◆米村 龍二(よねむら・りゅうじ)1995年(平7)6月6日、大阪府出身。3歳の時、豊中RSでラグビーを始める。U20日本代表候補、高校日本代表候補、U17日本代表。1メートル73、73キロ。

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