表彰台8センチ差!湯浅 男子回転4位 今季日本勢最高

[ 2014年1月8日 05:30 ]

W杯男子回転第3戦で4位に入った湯浅

 アルペンスキーのW杯は6日、イタリア・ボルミオで男子回転第3戦が行われ、日本のエース湯浅直樹(30=スポーツアルペンク)が合計タイム2分0秒48で今季日本勢最高の4位に入った。湯浅は1回目に1分2秒23の21位と出遅れたが、2回目に最速の58秒25をマークした。フェリックス・ノイロイター(ドイツ)が合計1分59秒75で今季初勝利、通算6勝目を挙げた。佐々木明(ICI石井スポーツ)と武田竜(サンミリオンク)は2回目に進めず、皆川賢太郎(ドーム)は1回目に途中棄権した。

 圧巻の2回目。10番出走の湯浅は暫定首位に躍り出ると、25番スタートのメルグに抜かれるまでお立ち台で注目を浴び続けた。「速いなと自分で分かった」と自賛した会心の滑りでラップを奪いレース後は観客にもみくちゃにされた。

 1回目は緩斜面直前の左ターンで左脚が雪面に付くほど傾いたが持ちこたえた。失速を最小限で切り抜けて首位との差を2秒以内に抑えた。滑りながら「しっかりスキーに乗れている。脚が正しい方向に向いている」と確信できたという2回目は、ターンに反応する膝の柔らかさが一流選手の中でも別次元だった。

 自身2度目の表彰台は0秒08差で逃した。わずか8センチほどの小差だ。「1回目が悔やまれる」と苦笑いしたが、すぐに「冗談抜きで勝てる気がしてきた」と続けた。

 06年トリノ五輪で7位入賞も10年バンクーバー五輪は出場を逃したが、ソチ五輪に向けて調子を上げてきた。種目別の最近10試合程度の結果などを出走順に反映させるランキングで14位に浮上し、五輪前の目標の一つだった第1シード(15位以内)に入った。第1シードに入れば1回目は雪の状態のいい15人目までの滑走が可能。2戦続けて2回目に最速タイムを出しているだけに、1回目も実力を発揮できれば初優勝も見えてくる。

 湯浅が得意な急斜面で知られるアデルボーデン(スイス)での12日の第4戦を見据え、「あそこででも勝てる」と目を鋭くさせた。

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