登坂 「小原魂」で涙の連覇「その時に自分が勝つんだと意識した」

[ 2013年6月16日 06:00 ]

連覇を達成した登坂

レスリング全日本選抜選手権第1日

(6月15日 代々木第2体育館)
 ロンドン五輪女王の小原日登美が引退した女子48キロ級で登坂絵莉(19=至学館大)が大会連覇を達成した。昨年12月の全日本選手権と合わせて優勝したことで、9月の世界選手権(ブダペスト)切符もほぼ確定。五輪金メダルが続いてきた同階級の後継者のバトンを受け取った。16日は女子55キロ級で吉田沙保里(30=ALSOK)、同63キロ級で伊調馨(28=ALSOK)が今年初の試合に臨む。

 登坂の勝利の女神は、決勝前のトイレにいた。そこにいたのはロンドン五輪後に引退した小原さん。「調子はどう?」「いいけど相手も良さそうです」。少し言葉を交わした後、別れ際にハイタッチを交わした。

 「その時に自分が日登美さんの後に勝つんだと意識した」。

 入江には全日本選手権で初勝利を挙げたものの「あの時はまぐれだったんじゃないか」と不安もあった。しかし、ハイタッチでスイッチが入った。2分3ピリオドから3分2ピリオドに変更となるなど、先月決まったばかりの新ルールが採用された今大会。スタミナ面の備えも万全で、先手を取りながら入江を5―2で下して大粒の涙を流した。

 昨年の世界選手権は銀メダルだった登坂だが「今度は日本一になって出る大会。入江さんに勝ったんだから、世界でも勝てるはず」と金メダル獲りを誓った。

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2013年6月16日のニュース