初めてVなしの1年に 試行錯誤した石川遼

[ 2012年1月2日 07:30 ]

 15歳でツアー優勝した2007年から走り続けてきた石川遼が初めて優勝なしに終わった。国内ツアー最終戦後に「もちろん悔しいが、前を向いていくしかない」と、派手さのなかった1年を受け入れた。

 優勝争いは何度もした。国内では2位と3位が3度ずつ。海外でも世界選手権シリーズのブリヂストン招待(8月・米オハイオ州)で最終ラウンド半ばまで首位だった。国内の賞金ランキング3位は昨季と同じ順位で、深刻な不振ではない。

 ただ気になるのは、昨季の296・79ヤードまで右肩上がりに伸びていたティーショットの平均飛距離が約6ヤード短くなったこと。仲田健トレーナーは、筋力アップにスイング技術が対応できない時期があったと分析する。本人は「トップ(振りかぶった時の頂点)が浅くなり、飛びにくいスイングになっていたのかも」と反省し、7月から改良。「ドライバーで飛ばせるスイングが自分には一番。その点でことしは試行錯誤した」と振り返った。

 年末の世界ランキングは51位で、マスターズ・トーナメント(4月・米ジョージア州)の出場権獲得に及ばなかった。大舞台に出るため、次は来年3月下旬の世界ランキング50位以内を目指す。国内ツアー終了後もアジアツアーに出て、年末は沖縄で合宿。世界ランキング算出の基となる出場試合数67は、上位100選手では最多だ。「今後に生きると思うスケジュールを選んだらこうなった」との貪欲な姿勢で、来年は1月から米ツアーに挑む。

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2012年1月2日のニュース