平塚4打差逆転!2年ぶりVでW賞金王も

[ 2011年9月26日 06:00 ]

<パナソニックオープン>トロフィーとカップを手に笑顔の平塚哲二

男子ゴルフツアー・パナソニック・オープン最終日

(9月25日 滋賀県栗東市・琵琶湖カントリー倶楽部=7005ヤード、パー71)
 平塚哲二(39=甲賀CC)が4打差を逆転し、2年ぶりのツアー6勝目を地元・滋賀で挙げた。11番パー4で残り162ヤードの第2打が入るイーグルを奪うなど、後半に伸ばして4アンダーの67で回り、通算8アンダーで2位に3打差をつけた。賞金ランク5位に浮上するとともに、今大会はアジアンツアーにも組み込まれているため同ツアーでは賞金ランク首位に。日本とアジアのダブル賞金王が現実味を帯びてきた。

 地元・滋賀での優勝にも、平塚にセンチメンタルな涙などなかった。優勝会見では「ガハハハハ」と高笑いを響かせた。

 陽気な勝負師らしい波乱のスタートだった。1番の第1打。構えようとすると、同組の久保谷が後ろで笑いをこらえていた。下を見ると、ズボンのファスナーが全開。そのまま打った球はラフへ行き、2オン3パットでボギーを叩いた。

 「あれで優勝ないなーと思いました」。ネタのように振り返った平塚だが、戦略は練り上がっていた。今コースは大津市の自宅から車で20分。年10回はラウンドして知り尽くしており、勝負は後半とみていた。すると11番でミラクルが起きた。バンカーから残り162ヤードの第2打が8Iで直接カップインするイーグル。これで「勝てると思った」。13、16番でもバーディーを奪い、4打差を鮮やかに逆転した。

 「最高です。今までで一番うれしい。地元で勝ちたくて、自分のゴルフをここに合わせていた」。今大会の賞金はアジアンツアーにも加算されるため、同ツアーで賞金ランク首位、国内は5位に浮上。「両方狙いたい」と史上初の両ツアー賞金王を視野に入れた。

 ゴルフ界きっての飲んべえは、前夜も深夜1時までアルコールで喉を潤した。ただし、素顔は練習の虫。左手首、左肘の疲労性の痛みに悩まされながらも、積極的に海を渡っている。「お箸を持つように(多くの)試合に出場すれば、うまくなると思っている。もっと強くなりたい」。これからも、飲んで勝ち、勝って周囲を笑わせる。

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2011年9月26日のニュース