入江“悔しい”銀 ロクテに完敗「切り替えて…」

[ 2011年7月30日 06:00 ]

<男子200メートル背泳ぎ>銀メダルを手に硬い表情の入江

水泳世界選手権第14日

(7月29日 中国・上海)
 レースを終え、取材エリアに現れた入江は疲労困ぱいで座り込み、涙をぬぐった。金メダルを狙って挑んだものの、前回ローマ大会に続く2位。「悔しい銀メダルには変わりない」。硬い表情を崩すことはなかった。

 序盤は200メートル個人メドレーで世界記録をマークして波に乗るロクテについていった。100メートルの折り返しで0秒40差。「変に落ち着き過ぎたかもしれない」。そこからペースアップしたロクテに後れをとった。150メートルのターンで体半分のリードを許し「浮き上がったら(隣に)いなかった」。目標を見失い、得意のラスト50メートルでペースを上げられなかった。4月の代表選考会の記録から100分の3秒遅れる1分54秒11。1分52秒96のロクテに1秒以上の差をつけられる完敗だった。

 「正直1分52秒台の争いになるとは思わなかった。ロクテ選手が一枚上手だった」。昨季出せなかった1分54秒台を今季は常時出していたが、高速水着時代に出した自己ベスト1分52秒51とは開きがあった。対するロクテは自己ベストを1秒近く更新。見込みが甘かった。

 道浦コーチは「頬がこけていた。こっちにきて体力が落ちていた。体力面と精神面はまだまだ」と指摘。100メートルは前回の4位から3位に上がったが、課題は多い。入江は「あと1年ある。切り替えてやっていきたい」と前を向いた。

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