巻き返しどころか…遼“ボロボロ”通算14オーバー

[ 2011年7月16日 06:00 ]

1番、ティーショットを放つ石川

第140回全英オープン第2日

(7月15日 英サンドイッチ ロイヤル・セントジョージズGC=7211ヤード、パー70)
 初日107位と出遅れた石川遼(19=パナソニック)は、2バーディー、8ボギー、2ダブルボギーの通算14オーバーと大きく崩れた。初日と同じように、1Wやアプローチに比べてアイアンの精度を欠いて苦しんだ。初日に日本人最上位の18位につけた池田勇太(25=日清食品)はトリプルボギーもあったが、5バーディーを奪うなど、71で回り、通算イーブンパーで予選を通過した。

 スタート前のパッティング練習に集中していたら、誰かにパターで髪をいじられた。石川が振り返るとロリー・マキロイの姿があった。くせっ毛のマキロイによく似た石川の新パーマ。一つ前の組でスタートする同世代のライバルと談笑して緊張をほぐすと、その後ろ姿を見送ってから自らも第2ラウンドをスタートさせた。

 カットラインは70位タイ。気合十分で踏み出したはずだが、1番パー4ではフェアウエーからの2打目をバンカーに入れてボギーを叩き、苦しい出だしとなった。2番ではフェアウエーから2メートルのチャンスにつけてバーディー奪ったものの、4番でまたもやボギー。7番パー5では再びバーディーと前半は一進一退。後半に入って4ボギー、2ダブルボギーと大きく崩れた。

 第1日の107位は、メジャーでは昨年の全米プロ(121位)に次ぐ苦しいスタート。苦戦の要因は「右からのアゲンストの時に引っかけるのを怖がって体を開いてしまった。それで距離感が合わなかった」と自己分析したようにアイアンショットだった。パーオンはわずか5回で出場選手中最下位タイの155位。2日目も初日と同じようにアイアンが不安要素となった。日本では経験できない重い風や硬い地面への対応は、今後の課題でもある。

 そんな19歳に対し、欧州ツアーの最高責任者、ジョージ・オグレイディ氏は欧州ツアーへの積極参戦を勧めた。「日本ツアーもレベルは高いが、こことは全く環境が違うから力を出せない」と語り、欧州に慣れれば全英でも力を発揮できる」と推薦出場などでバックアップする意向を示してくれた。しかし、徐々に強まるリンクスの風を受けながら、石川の苦闘が続いた。

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