吉田好調アピール、新兵器は「振り子タックル」

[ 2010年8月22日 06:00 ]

熱のこもった練習を行う吉田

 レスリングの世界選手権(来月6日開幕、モスクワ)の女子代表選手らが21日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで最終強化合宿を公開した。大会8連覇と、五輪を合わせ10度目の世界一を目指す55キロ級の吉田沙保里(27=綜合警備保障)は、合宿期間中に左足首を捻挫しながらも「体は動くし、技もかかる。調子はいいと思う」と好調をアピール。新兵器を自ら説明する余裕も見せた。

 「飛び込むタックルだけだと相手にばれるし、体力的にもきつい。だから大人のタックル、です」。吉田の最大の武器であるタックルを警戒する相手は、吉田の首をつかみ動きを封じるのが最近の傾向。そこで、相手がつかんでいる腕を外へ振ったうえで内側へ引き、バランスを崩した相手にタックルを決める。指導する栄和人監督が「振り子タックル」と名付ける技は、男子でも使える選手は少ないという。昨年から得意のタックルを封印して上半身の強化に着手してきた効果は抜群で「飛び込むタックルよりポイントが取れることが多い」と吉田。無敵の女王はさらに進化を続けている。

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2010年8月22日のニュース