しのぶ連覇へ!“ちばった”急浮上4位

[ 2010年8月22日 06:00 ]

10番ホール、パーパットを決め笑顔を見せる諸見里しのぶ。7アンダーで4位タイに浮上

 女子ゴルフツアーのCATレディース第2日は21日、神奈川県箱根町の大箱根カントリークラブ(6653ヤード、パー73)で行われ、初日34位と出遅れた諸見里しのぶ(24=ダイキン工業)が9バーディー、2ボギーの66をマークし、通算7アンダーの4位に急浮上した。甲子園では興南が春夏連覇を達成し、ゴルフでも米女子ツアーで宮里藍が首位に立つなど各方面で沖縄勢が大活躍。諸見里も首位の背中を視界にとらえ、今季初優勝と連覇に挑む。初日首位の福嶋晃子(37=NEC)が70とスコアを伸ばし、通算10アンダーで首位を守った。

 沖縄から巻き起こるビッグウエーブに諸見里も乗った。裏街道と呼ばれる10番から、午前8時のトップスタート。「何とか1つでもバーディーを取って上位にいきたい。もう1つ取ってトップ5に入りたい」とどん欲に攻めて、一気にV圏内までこぎつけた。
 導火線となった最初のバーディーは11番パー4。2段グリーンの下から12メートルのロングパットが決まった。「なかなか入るもんじゃないし、そういうラッキーもたくさんあった」。前半の9ホールを32で折り返すと、後半は2番、3番と連続ボギーを叩いたものの、勢いは止まらず4バーディーを奪った。
 アマ時代の05年に中京テレビ・ブリヂストンレディースで11バーディーを奪ったことはあるが、プロ入り後では最多となる9バーディーの猛チャージ。距離のギャップをなくすためウエッジのロフト角を54、58度から56、60度に切り替えたのも奏功した。今季は未勝利。なかなか調子が上がらないが、連覇に向けて好発進。「きょうは回ってて楽しかった」と気持ち良さそうに汗をぬぐった。
 ホールアウト後は「もうすぐプレーボールだ」と全国高校野球選手権大会決勝をワンセグで観戦。故郷沖縄の代表校・興南を応援した。会場内でのイベント参加のため優勝の瞬間は見られなかったが、両親から「興南勝ったよ」と電話をもらい、快挙を喜んでいた。
 また前日20日の日本ジュニア(女子15~17歳の部)最終日には、沖縄の比嘉真美子が8打差をひっくり返して大逆転優勝。さらに米女子ツアーのセーフウェー・クラシックでは同郷の先輩・宮里藍が貫禄の首位発進。沖縄勢の活躍に刺激を受けた。「比嘉ちゃんも優勝したし、興南もいいプレーをした。藍先輩もいるし、わたしも負けてられない」。次に歓喜に浸るのは「ちばります!」と気合を入れた諸見里の番だ。

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2010年8月22日のニュース