「自分は後半型だから」前半の積極性欠いた入江

[ 2010年8月21日 16:01 ]

男子200メートル背泳ぎ決勝で3位に終わった入江陵介

 【競泳・パンパシフィック選手権】男子背泳ぎの入江にとっては不本意な大会になった。100メートルは4位とメダルに届かず、得意の200メートルも消化不良のレースで3位に終わった。両種目とも今季の自己ベストは右足首を痛める前の2月の関西選手権で出したタイムのまま。けがは癒えたが「2月のころの感覚を取り戻せていない」と悔やんだ。

 大会前の練習は好タイムで泳ぎ、「入江はいい」と周囲に絶賛された。だが、本番で力を発揮できなかった。ロクテ(米国)との勝負だったこの日の200メートルは前半から飛ばさなければ勝てないと分かっていながら「頭の奥に『自分は後半型の選手だから』という考えがある」と振り返ったように、積極性を欠いた。

 もともとスプリント力に自信がある方ではない。加えて4月の日本選手権、6月のジャパン・オープンと、けがの影響で不本意な内容のレースを重ねたことが、20歳の有望株から自信と積極性を奪ってしまっているようだ。入江は「根本的に50メートル、100メートルのスピードが足りない。トレーニングなどの強化に本腰を入れたい」とも語った。

 「僕はそんなにショックは受けていない」と言う道浦コーチは「スピード感みたいなものに狂いがあるのかもしれない」と語り、レースを重ねれば修正できるとみる。重圧の少ない9月の日本学生選手権と国体で伸び伸びと泳ぎ、11月の広州アジア大会に向けて少しずつ自信を回復したい。(共同)

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2010年8月21日のニュース