小泉 逆転“胸差”で勝利

[ 2010年3月8日 06:00 ]

<2010三浦国際市民マラソン>ゴール直前で高梨寛隆(左)を抜き去り、男子10kmレースを制した小泉雄輝

 【三浦国際市民マラソン】男子10キロは藤沢翔陵高1年の小泉雄輝(よしき=16)が“胸差”で勝利を収めた。

 最後の直線を迎えるまでは2歳年上の高梨(法政二高)に続く2番手を走っていたが「最後まであきらめたくなかった」と残り100メートルの時点で猛スパート。ゴール寸前で約10メートルの差を逆転して31分51秒で見事、初優勝を飾った。

 「まさか優勝できるとは思っていなかったのでうれしい」。昨年は1年生ながら全国高校駅伝の4区に抜てきされた。だが、区間32位と思うような走りはできなかっただけに「今年こそは」と意気込んでいる。将来の夢は「下りが得意なので箱根駅伝の6区を走りたい」という。地元の東海大への進学を強く希望している16歳は「母親が毎朝、5時20分に起きて朝ご飯を作ってくれているので走りで恩返ししたい」と飛躍を誓った。

 ≪村元「狙って」10キロも制覇≫女子10キロは白鵬女子高2年の村元玲奈(17)が初優勝を飾った。ゴールの瞬間、両手を小さく広げ喜びをかみしめた。「タイムは満足してませんけど、1位は狙っていたんで良かったです」。深沢中2年から3年連続で5キロに出場。昨年、3度目の正直で5キロを制すと初挑戦の10キロでも栄冠に輝いた。「10キロがこんなに起伏があるコースなんて知らなかった。風も強かったけど自分の力を出し切ることを考えた」と無心が生んだ勝利だった。

 昨年は1年ながら全国高校駅伝でアンカーをまかされた。「長距離の楽しさは短距離でかなわなかった相手に勝てて気持ちが良いところですかね」。まだあどけなさの残る表情の奥にある負けん気。今年は個人そして駅伝と充実した1年になりそうだ。

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2010年3月8日のニュース