高橋大斗、リラックス飛行で勢いを!

[ 2010年1月7日 06:00 ]

 ノルディックスキー複合のバンクーバー五輪代表、高橋大斗(29=土屋ホーム)が得意のジャンプで一発を決める。高橋ら全日本チームは6日、新千歳空港から成田経由で欧州でのW杯遠征に出発。今季W杯前半戦は練習こそ飛距離を稼ぎながら本番で失敗するケースが多かったが、重圧から解放された3度目の五輪では「リラックス飛行」で魅せる。

 3度目の五輪に挑むチーム最年長、29歳の高橋は冷静だった。
 「これまでやってきたことを続けていけば自然と結果は出る。ジャンプは練習ではいいけど、本番で失敗することが多い。うまく自分の力を発揮できれば」
 複合低迷期を支えた近年は、プレッシャーが不運を呼び込んだのかもしれない。06年トリノ五輪は腰痛を発症。07年世界選手権(札幌)は飛躍で大転倒と散々な目に遭った。だが昨季の世界選手権(チェコ)で、金メダルを獲得した団体戦メンバーから外されたことが自身を見直すきっかけとなった。「初めて(重圧から)解放された。僕が頑張らないと…ではなく、周りが強いので僕も頑張ろうに変わった」。今は得意のジャンプでチームに勢いをつけることが役目と肝に銘じている。
 年末年始は慌ただしい日々の連続となった。帰省先の北秋田市から2日に道内へ戻ることを決めていたが、大雪のため飛行機やJRなど移動手段が寸断。到着は3日昼すぎとなった。「(海外遠征で)ただでさえ移動が多いのに…疲れました」。さらに5日の初詣は「長~い駐車の列を見ただけで終わりました」とポツリ。それでも愛息・大飛くんと過ごせたことが最高の清涼剤となった。
 バンクーバー開幕まであと36日。小林、加藤ら心強い仲間を見渡すと、自らの大ジャンプでライバルに一泡ふかせるイメージがわいてきた。大斗が気負わない新スタイルで豪快な一発を決める。

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2010年1月7日のニュース