矢野東3季ぶり優勝「きょうのおれは強い」

[ 2008年9月21日 16:08 ]

通算15アンダーでツアー2勝目を飾り、仲間の祝福を受ける矢野東

 男子ゴルフツアーのANAオープン最終日は21日、札幌GC輪厚(7063ヤード、パー72)で最終ラウンドを行い、前日単独首位に立った矢野東が68で回り、通算15アンダーの273で逃げ切った。初優勝した2005年11月以来のツアー2勝目で賞金2600万円を獲得した。4打差の2位には、67をマークした53歳の中嶋常幸と、武藤俊憲が入った。前日2位の片山晋呉は藤田寛之、久保谷健一と並びトップと5打差の4位で、通算25勝の永久シード権獲得はならなかった。丸山茂樹は10位。

 涙なく、控えめなガッツポーズで勝利の意味をかみしめた。矢野は2位と4打差の快勝に「これだけ離して優勝すると、いい意味で勘違いできる。また来週優勝したいと思う」。込み上げる今後への自信を抑えきれない様子だ。

 2位の片山に3打差でスタート。1番で片山がバーディー、自分は2番でボギーをたたいて一気に差が詰まったが、悠然と構えた。5番のバーディーで取り返し、7番は約10メートルのバーディーパットが糸を引くようにカップへ。「流れは自分に来ている」。14番からの連続バーディーで混戦に終止符を打った。

 今春にたばこをやめた。試合の週でも浴びるように飲んでいた酒は、この夏からビール1杯程度に。「ことしで31歳。すべてゴルフのために」。茶髪にピアスの個性派はストイックに体を鍛え、技術を磨くのに没頭している。

 3年前の初優勝を「フロック的だった」と振り返る。今回は「きょうのおれは強い」と感じながらの勝利。グリーンサイドで浴び、らっぱ飲みしたシャンパンのにおいを漂わせ「きょうは飲ませて」と祝い酒を欲していた。

続きを表示

2008年9月21日のニュース