武蔵川新理事長がファンに謝罪

[ 2008年9月14日 15:53 ]

大相撲の秋場所初日、朝青龍(右端)ら力士を従えた中入り前のあいさつで、ファンに謝罪する武蔵川理事長

 ロシア人力士の大麻問題で揺れる大相撲は14日、東京・両国国技館で秋場所初日を迎え、武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)が中入り前のあいさつでファンに謝罪、「今後は日本相撲協会が一丸となり、1人1人が自覚を持って再発防止に努めていく」と、あらためて出直しを誓った。

 騒動による客入りへの影響が不安視されたが、国技館には多くのファンが詰め掛け「満員御礼」の垂れ幕も。幕内上位力士を率いて土俵に向かう相撲協会のトップにも、館内からは拍手と指笛が鳴り響き、「頑張れ」と声援も上がった。
 紋付きはかま姿で土俵に上がった武蔵川理事長は、懐から取り出した文書を読み上げながら「度重なる不祥事の責任はすべて協会にある。相撲を愛する皆さまに迷惑と心配を掛け、大変申し訳なく、おわび申し上げる。今まで以上のご指導、ご鞭撻を」と述べ、あいさつの大半を不祥事の謝罪に充てた。
 取り組みよりも新理事長のあいさつを聞きに来たという東京都世田谷区の男性会社員(43)は「通り一遍な気もしたが、あいさつには謝罪の気持ちが出ていた。力士1人1人が危機感を持って土俵に上がってほしい」と注文を付けた。
 武蔵川理事長は初日を終えた後、報道陣に「謝罪の言葉は自分で考えた。こんな事件が起きて、本当に申し訳ない気持ちが大きかった」と述べた。

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2008年9月14日のニュース