部屋捜索…「またか」親方、凍り付く

[ 2008年9月3日 00:57 ]

 元若ノ鵬の大麻所持事件に端を発した不祥事は、日本相撲協会理事長が開く部屋の家宅捜索という前代未聞の事態に発展した。元若ノ鵬の逮捕から間もない。「またか」。大麻の陽性反応が出た2力士の親方は、凍り付いた表情を浮かべた。

 東京都江東区の北の湖部屋には2日午後11時55分ごろ、警視庁の捜査員を乗せた2台の車が横付けに。数人の捜査員が部屋内に入り、直後に浴衣姿の白露山を乗せた車も到着した。終始、うつむき加減で報道陣の問い掛けにも無言のまま。

 約50メートル離れた大嶽部屋でも3日午前零時すぎ、車1台が到着。報道陣が取り囲む中、露鵬が現れ、勝手口から無言のまま建物内に入った。

 これに先立ち、2日午後1時に東京・両国国技館で始まった力士会。約六時間半後、抜き打ちの尿検査が行われた相撲教習所から、露鵬と白露山の兄弟は現れ、カメラのフラッシュを浴びながら険しい表情で警視庁の車に乗り込んだ。

 協会側は両力士への取材を禁止。普段は夕方に国技館を後にする北の湖理事長(元横綱)ら協会幹部も居残って事態を見守った。

 露鵬の師匠、大嶽親方(元関脇貴闘力)はうつろな視線を宙に漂わせ、白露山の師匠、北の湖理事長も顔をこわばらせた。元若ノ鵬の逮捕から約2週間。痛恨の検査結果となった。

 午後8時ごろから国技館で開かれた記者会見。再発防止検討委員会メンバーは一様にうつむき加減でショックがありありだった。伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)は「残念。本当に残念だ」と角界関係者の気持ちを代弁した。

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2008年9月3日のニュース