ミス出たけど真央 納得首位発進

[ 2008年2月15日 06:00 ]

女子SPで華麗な演技を見せる浅田真央

 フィギュアスケート四大陸選手権第2日は14日、韓国・高陽の高陽アイスリンクで行われ、女子ショートプログラム(SP)で、浅田真央(17=愛知・中京大中京高)は得意のジャンプでミスが出たものの、60・94点をマークし首位に立った。安藤美姫(20=トヨタ自動車)は60・07で2位。村主章枝(27=エイベックス)は50・27点で9位だった。女子は16日にフリーを行う。

 アップでリンクに入った瞬間から会場が沸いた。スパンコールをあしらった新たな紫の衣装で登場した浅田は「MAO LOVE」と書かれた横断幕を掲げる韓国のファンの前で華麗に舞った。美しい滑りで演技点を稼いだ60・94点は69・50点の自己ベストには及ばなかったものの、GPシリーズ3試合を上回る今季最高。「ジャンプでミスしてしまったけど、まあまあだと思う」と納得の表情を浮かべた。
 痛かったのはジャンプのミス。冒頭の3回転フリップ―3回転ループは「大丈夫だと思ったけれどダメでした」と微妙なズレから回転不足で減点。続く3回転ルッツでもバランスを崩し軸が傾いた。韓国入りを2日前まで遅らせ、拠点の名古屋で重点的に練習してきた得意なジャンプだけに、ミスが悔やまれた。
 当初はジュニア時代からしのぎを削ってきた同い年の韓国のライバルキム・ヨナとアウエーで直接対決するはずだった。例年、世界選手権の出場権を持たない国内2番手の選手たちを派遣することが多かった大会。浅田らトップ選手の派遣を決めたのは、国際スケート連盟による働きかけと、開催国の韓国がトップ選手を出場させることが理由だった。
 日韓の白熱した争いを警戒し、関係者がガードマンの準備まで検討。しかし、キム・ヨナが腰痛のため欠場することが決まり、逆に韓国のファンから声援をたくさんもらった。「アップの時からすごく大きくてビックリしました。でもパワーをもらいました」と大声援の後押しを受けた。前日は本場で大好きな焼き肉を食べた。1歳の時に観光で訪れて以来のライバルの母国、韓国を楽しんでいる。
 新しい衣装を用意している16日のフリーは、3月17日に開幕する世界選手権へ向けた大事な戦いとなる。「はじめの(トリプル)アクセルがカギだと思う。しっかり決めたい」と得意のジャンプで優勝を決める覚悟だ。

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2008年2月15日のニュース