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J2から再出発の新潟 OBの成岡翔氏 チーム再建に挑む船越新監督に期待

[ 2025年12月9日 04:30 ]

2月、U20代表を指導していた船越新監督 

 アルビレックス新潟OBで本紙評論家の成岡翔氏(41)による「翔’s eye」。年内最後となる今回は今季最終戦だった6日のFC東京戦について語った。前半9分に先制しながら前半終了間際に追いつかれ、後半は得点なく引き分けて19試合勝ちなし(5分け14敗)で今季が終了。J2から再出発となる来季へ向け、チーム再建を託された船越優蔵新監督(48)についても語った。

 FC東京との今季最終戦。何とか勝利をもぎ取るため選手たちは最後まで気持ちが入ったプレーをしていました。ここ数試合で一番良かったと思います。

 特に前半の立ち上がりはゴールへの意識が非常に高く、もらおうとする動き、前に行く姿勢も見えていた。今までやってきたボール保持のところはもちろん、相手が怖がるエリアで人数もかけていました。前半9分のモラエス選手の先制弾は彼の得意とするゾーンで、得意の左足を振り抜いたもの。イメージ通りだったでしょう。

 前半終了間際の失点は、遠藤選手のシュートが舞行龍選手の足に当たってループシュートのようになってしまったもの。不運もありましたが、相手に重圧をかけきれていなかったし、もっとDFは寄せ切ってほしかった。守備をコンパクトにするか、マークの人がもう一歩寄せるなどの意識が必要でしたね。

 後半は勝ち越し点を奪えず、そのまま引き分けに終わりましたが、全体的に躍動感があり、最後までプレーの強度も高かったと思います。ただ、J1の舞台で勝ち点を積み重ねていくには、この戦いがベースとなります。今季は初勝利が第9節までずれ込んだことで、そのまま波に乗れずに低迷し、早い段階から残留争いを意識することになってしまった。余裕がなくなるなど精神的な部分がプレーに影響してしまったことも残念でした。

 今季の新潟を見ていて思ったのは一勝の難しさ、そして一勝の大事さ、です。シーズンの序盤は良い形で勝ち越したのに、終了間際に追いつかれる試合がいくつかありました。どこかの試合で一つでも勝っていたら、違ったシーズンになっていた可能性もあります。

 戦うステージがJ2となる来季。7日には船越新監督が発表されましたが、課題は多いです。まずはチームとして向かうべき先を明確にし、選手を導けるかどうか。どんなにサッカーに詳しくて采配能力があっても、やっぱり監督には“選手を引きつける”という能力は必須です。船越監督は育成年代の指導の実績があり、つながりがある若い選手もいると思う。対話しながら関係を築いていってほしいです。

 やはり一番の課題は今季にリーグワーストの67失点を喫した守備でしょう。チームとしてどうやって守るのか、強度も含めて突き詰めてほしいです。今季はもちろん、優勝争いをするチームは失点が少ない。良い守備を構築した上で攻撃につなげることができれば、良い試合はできると思います。

 自分も船越監督とは何度かプライベートでお会いしたことがあります。こちらのことを凄く気にかけてくれたりして、本当にコミュニケーション能力がある方。大変だとは思いますが、チームを再建し、理想のチームをつくってほしいです。

 ◇成岡 翔(なるおか・しょう)1984年(昭59)5月31日生まれ、静岡県島田市出身の41歳。藤枝東高では中心選手として活躍し、1学年上に長谷部誠、同学年には大井健太郎、岡田隆。03年に入団した磐田では背番号10も背負うなど、主にMFとして163試合に出場して22得点もマーク。計5クラブを渡り歩き、19年に地元の当時J3藤枝で現役を引退。J1通算303試合で35得点。U―17、U―20日本代表。1メートル75、70キロ。

 ▽6日の東京FC戦VTR アウェーながら序盤から主導権を握り、前半9分にモラエスが左足でミドルを決め先制。だが、前半終了間際にバイタルエリアでのマークのずれから遠藤に同点弾を許した。後半はスコアが動かず1―1で引き分けとなったが、最後まで高い強度でプレーを続けたイレブンには敵地に駆けつけた約4500人のサポーターから拍手が送られ、今季限りで退団する堀米主将は感謝の涙を流した。

 ○…寺川能人強化本部長が新潟・聖籠町のクラブハウスで対応し「目指す戦い、方向が一つになり切れなかった」と低迷した今季を総括した。ポゼッションにこだわるスタイルだった昨季は16位で何とかJ1に残留。高い強度のプレーが続くJ1で勝つため今季は技術よりもパワーやスピードのある選手を補強した。だが「独特な空気、サッカーがあり、入っていけない難しさがあった」と新戦力が融合できなかった点を指摘していた。

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