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柿谷曜一朗氏が語る日本代表注目の新戦力「武器がはっきりした選手が選ばれている」自身の経験談も披露

[ 2025年6月3日 05:00 ]

元サッカー日本代表の柿谷曜一朗氏
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 日本代表は2日、26年W杯北中米大会アジア最終予選オーストラリア戦(5日、パース)に向けて現地合宿を開始した。本大会出場を決めた前回3月の活動から14人を入れ替え。本大会行きを巡るサバイバルについて、元日本代表FWの柿谷曜一朗氏(35)が本紙のインタビューに応じた。2013年の東アジア杯(現E―1選手権)で初招集され、その後代表に定着。デビューから1年足らずで14年W杯ブラジル大会に出場した自身の経験や注目選手を語った。

 サバイバルのゴングが鳴る。W杯まで1年。残された時間は置かれた状況によって違うと、柿谷氏は言う。

 「既存のメンバーからすると、もう1年しかないという感覚になる。逆に新しく代表に入る選手は、まだ1年あるので思い切ってできる。W杯がほぼほぼ確定しているメンバーたちが“うかうかしてられへんな”という活躍をすることが底上げになる。僕もそういう気持ちでやっていた」

 13年7月の東アジア杯。国内組の若手中心で構成された日本代表に初招集された。サッカー人生の大きな転機。無心で日の丸を背負った。

 「海外組を含めた日本代表がホンマもんというイメージで、いわゆる2軍というのは理解していた。でも選ばれた時点で日本代表の選手。責任感と感謝を持ち、思い切ってプレーするだけだった。Jリーグの意地を見せようという気持ちもあった。本当にいっぱいいっぱいで、W杯のことを考えたことはなかった」

 3ゴールで大会得点王。一躍ヒーローになった。大迫勇也、山口蛍らとともに“下克上組”として翌年の本大会に滑り込んだ。ただザックジャパンでは「W杯優勝」を公言する本田圭佑、長友佑都ら中心メンバーとの温度差も感じていた。

 「W杯優勝のために戦うというマインドには、おこがましくて全然なれなかった。ついこの間、日本代表になったやつが何を言うてんねん、と。特にJリーグ組と海外組で差はあったかもしれない。ただ今は、全員が口をそろえて(優勝と)言いますから。僕たちの時代とは違うし、やっぱり期待しますよね」

 6月シリーズに臨む森保ジャパンは、初招集7人を含む大胆なメンバー変更が行われた。柿谷氏は「武器がはっきりした選手が選ばれている」と指摘。注目選手にはDF鈴木淳之介、MF佐藤龍之介、FW細谷真大の3人を挙げた。

 「鈴木淳君はJリーグでは敵なし。ボールを奪える守備をしながら攻撃の起点にもなれる。両足で蹴れるので貴重な戦力になる。佐藤君はまだ18歳。未知の部分はあるけれど、今後を考えると正しい判断になるんじゃないかと思う。細谷君のようにクラブ愛が強い選手は見ていて気持ちが良く、僕に重なる部分がある。スピード、パワーはJリーグでずばぬけている」

 第2次森保政権では計66人が招集されている。これから頭角を現す新戦力も競争に食い込んでくる。クラブ、代表で緊張感ある日々が続く。

 「選手からすれば毎回の招集のタイミングが怖くてたまらない。その気持ちは凄く分かる。ケガもあるし、消極的なプレーをしていたら選ばれないかもしれない。そのギリギリのところを楽しみながら、思い切ってやってほしいですね」

 ◇柿谷 曜一朗(かきたに・よういちろう)1990年(平2)1月3日生まれ、大阪市出身の35歳。C大阪の下部組織で育ち、06年にクラブ史上最年少の16歳でプロ契約。徳島への期限付き移籍を経てC大阪で活躍し、W杯ブラジル大会出場後の14年夏にバーゼル(スイス)に完全移籍。16年にC大阪に復帰し、名古屋、徳島でプレー。昨季限りで現役を引退した。国際Aマッチ18試合5得点。夫人はタレントの丸高愛実。現在は「サッカー系文化人」として幅広く活動中。

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