新潟・森　スピード武器にデビュー誓う　早大卒業式欠席し練習参加のルーキーSB　新井の穴埋める

30日柏戦に向けてアピールする森
Photo By スポニチ

新潟はオフ明けの26日、聖籠町のアルビレッジで30日のホーム柏戦に向けた練習を行った。大卒ルーキーのDF森璃太（22）は、この日行われた早大の卒業式を欠席して練習に参加。柏戦でプロデビューを飾ろうと自慢のスピードを武器にアピールしている。

　このチャンスをモノにする。森はそんな強い気持ちを持って一生に一度の卒業式を欠席し、練習にやってきた。「卒業式に出るという選択肢もあったけど、火曜日の練習を欠席してしまったら柏戦は見えてこないというのが分かっていたので。てんびんにかけた結果、柏戦に向かう方を選択した」。5戦目にして巡ってきたチャンスをつかもうと、降りしきる雨の中で懸命にボールを追った。

　両サイドバック（SB）をこなす守備のスペシャリスト、DF新井が21日に広島へ電撃移籍した。「（新井）直人さんが抜けた穴は大きいと思うけど、自分に期待が高まるのは分かる。まだ、サポーターは自分がどんな選手か分からないと思うので、試合に出たら、自分がどんな選手なのかを示したい」とホームでデビューを飾ろうと意気込んでいる。

　新井と同じく両SBをこなす森は、キャンプ中から事あるごとにアドバイスを受けていたという。「守備の対応の仕方で“スピードがあるんだから強気でプレスに行って、ボールを出させたところを自分のスピードでカバーしたら”とか」。

　そんな先輩の移籍によって巡ってきたチャンス。「まさか、こういう状況になるとは思っていなかったし、プロの世界ではこれをモノにするかどうかでサッカー人生は大きく変わってくると思うので、本当に楽しみ」と実に堂々としている。松橋監督も「チャンスをつかむのか、つかまないのかは自分次第。自分のチャンスだと思ってやってほしい」とエールを送っている。

　大学時代は早慶戦が楽しみだったという。「大勢の観客の前でやると乗っていけるタイプ。ホームなので緊張はしないと思うし、むしろプラスに働く」。物おじしない強心臓ルーキーが、今度はJ1の舞台で見せ場をつくる。