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マンCの怪物・ハーランドVS堅守のインテル・ミラノ 欧州CL決勝10日キックオフ!

[ 2023年6月10日 04:00 ]

マンチェスターCのハーランド(AP)
Photo By AP

 欧州チャンピオンズリーグ(CL)は10日にイスタンブールで決勝が行われ、マンチェスター・シティーが初優勝に挑む。加入1年目で公式戦52得点を記録したノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(22)が悲願の栄冠をもたらせるか。13季ぶりの優勝を狙うインテル・ミラノは堅守で対抗する。

 記録ずくめのシーズンを悲願のタイトルで飾れるか。ハーランドは「これを手にするために連れてこられた。実現できるように全力を尽くす」と意気込んだ。

 UAEの投資グループによる08年の買収から、資金力を背景に栄冠を重ねてきたマンチェスターCだが、唯一手にしていないのが欧州CLだ。就任7年目でプレミアリーグ優勝5回のグアルディオラ監督は「ビッグクラブになるための最後のステップ」と力を込める。

 ドルトムントから加入1年目で結果を出したハーランドが切り札だ。ボール保持と絶妙なパスワークを生かして欧州屈指の強豪となったマンCだが、唯一欠けていたのが独力で局面を打開できる絶対的ストライカー。指揮官が「メッシ、ロナウドと同じレベルにある」と認める“怪物”は高い身体能力とスピード、ゴールへの嗅覚を発揮してリーグ戦開幕5試合で9点を挙げて衝撃的なスタートを切ると、CLでも得点ランク独走の12得点で2季ぶりの決勝進出に貢献した。

 父アルフインゲさんはマンCでも活躍した元選手で、ハーランドはCLの大会アンセムを「小さいころから聴いていた好きな曲。決勝出場を夢見てきた」と明かす。その大会では通算で出場29試合を上回る35得点を記録。史上最多141点のC・ロナウドがサウジアラビアへ去り、129点で2位のメッシも米国に向かう。新時代到来の予感が漂う中で22歳の新鋭がチームをリーグ、FA杯に続く3冠に導けるか。偉業達成の舞台は整っている。

 ◇アーリング・ハーランド 2000年7月21日生まれ、英国出身の22歳。ノルウェー2部ブリン、同1部モルデ、オーストリア1部ザルツブルク、ドイツ1部ドルトムントを経て22年夏にマンチェスターCと5年契約。ノルウェー代表通算23試合21得点。1メートル94、94キロ。利き足は左。

 ≪記録ずくめ≫今季のハーランドは92年創設のプレミアリーグでシーズン新記録の36得点。現行38試合より4試合多い時代に記録されたコールとシアラーの34点を抜いた。公式戦シーズン50得点はイングランドのトップリーグ選手で92年ぶり。CL通算35得点は出場27試合で最速(従来はファンニステルローイの42試合)、22歳272日で最年少(従来はエムバペの23歳260日)を更新。プレミアリーグのMVP&最優秀若手選手の同時受賞は史上初だった。

 ≪マルティネス 2冠意気込む≫インテル・ミラノは伝統の守備力で勝機をうかがう。決勝トーナメント6試合のうち5試合で零封。対決を控え、インザギ監督は「チームとして試合を行うために注意しなければ」と話した。一発勝負に強く、今季はイタリア杯とスーパー杯で優勝。チーム最多の公式戦28得点を挙げているFWマルティネスはアルゼンチン代表でのW杯制覇に続く栄冠へ「楽しんでプレーしたい」と意気込んだ。

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