広島DF中野就斗　リーグ屈指の守備陣にポジション争い挑む「自分の強みを出せれば」

2月17日開幕　J1注目の新鮮力

リーグ屈指のDF陣に定位置争いを挑む広島DF中野

　桐蔭横浜大から入団した広島のDF中野就斗（22）は特別指定選手だった昨季、鳥栖との開幕戦に後半11分から途中出場。試合終了まで出続け、勝ち点1獲得に貢献した。だが、中野に残ったのは手応えではなく悔しさだった。

　「自信があった中で、何もできなかった。一段階も二段階もレベルが違った。圧を物凄く感じて、ミスをできないと思うあまり、自分の強みを出せませんでした」

　この“挫折”が1メートル82の長身DFをさらに強くした。昨年1年間、練習や試合で苦しいときは悔しさを思い出して奮起。インカレではチームを初の大学日本一へ導き、ベストDFに選ばれた。名実ともに大学No・1DFとして、改めて勝負をかける。

　大学時代の主戦場はセンターバック。広島では3バックの左だけでなく左ウイングバックとしても期待される。チームには佐々木、荒木、塩谷というリーグ屈指の鉄壁3バックがそろい、出場機会を得るのも容易ではないが「身体能力を生かした自分の強みを出せれば、必ず結果はついてくる」と鼻息は荒い。

　昨季は大卒ルーキーのFW満田誠がリーグ戦29試合9得点と大ブレーク。「自分も大卒でもできるんだということを証明したい」と意気込んでいる。今季はEスタを本拠地として戦うラストシーズン。節目の年のタイトル獲得へ、一翼を担う。　（北野　将市）

　◇中野　就斗（なかの・しゅうと）2000年（平12）6月27日生まれ、東京都青梅市出身の22歳。青梅市立第六小―青梅市立西中時代はAz’86東京青梅に所属。桐生第一高を経て、桐蔭横浜大。大学4年時の昨年は広島の特別指定選手としてリーグ開幕戦に出場。同年にはインカレ制覇に貢献した。J1通算1試合。1メートル82、77キロ。利き足は右。