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メッシ、「最後のW杯」で悲願頂点へ3戦連発!バティ超え通算11点目でアルゼンチン王手導いた

[ 2022年12月15日 03:00 ]

FIFAワールドカップカタール大会準決勝   アルゼンチン3-0クロアチア ( 2022年12月13日    ルサイル競技場 )

<アルゼンチン・クロアチア>前半、PKを決め喜ぶメッシ(中央)(撮影・小海途 良幹)
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 アルゼンチンは13日、準決勝でクロアチアを3―0で下し、準優勝だった14年ブラジル大会以来の決勝進出を決めた。前半34分にFWリオネル・メッシ(35=パリSG)が3戦連発の今大会5ゴール目となる先制PKを決め、2―0の後半24分にはドリブル突破からFWフリアン・アルバレス(22=マンチェスターC)のこの日2点目をアシストした。マラドーナが大活躍した1986年以来3度目の優勝を目指し、18日(日本時間19日)の決勝に臨む。

 まるで熟練の闘牛士だった。2―0の後半24分、右サイドのスローインから味方のパスを受けたメッシが、今大会で株を急上昇させたDFグバルディオルを引き連れて駆け上がった。追いつかれると減速し、自陣方向に体を向けて相手を惑わせてから、ゴールに向かって再加速した。若き才能をひらりひらりと翻弄(ほんろう)してペナルティーエリア内の深くまで進入すると、右足でラストパス。アルバレスのゴールをお膳立てし、クロアチアの息の根を止めた。

 35歳のベテランは、3試合連続のマン・オブ・ザ・マッチに輝き、「W杯を楽しんでいるよ」とうれしそうに言った。W杯出場試合数「25」は西ドイツ(当時)代表で1990年大会を制したマテウスが持つ同最多記録に並んだ。前半34分のPKでW杯通算11得点目でバティストゥータを抜いてアルゼンチンの最多得点記録も樹立。AP通信は「W杯で出場した25試合の中でおそらく最高のパフォーマンス」と報じた。

 今大会5得点3アシストとして、得点だけでなくアシストランクで首位タイに浮上した。加入2季目でなじみ始めたパリSGでも今季はリーグ最多の10アシストを記録。周囲を生かすプレーで不可欠な存在となっている。今大会はチーム12得点のうち8点に関与。母国に28年ぶりの主要国際タイトルをもたらした21年南米選手権でも、いずれも大会最多の4得点5アシストでMVPに選ばれた。年齢とともにプレーの幅を広げ、さらに輝きを増している。

 前回大会の1次リーグで0―3で敗れた相手にリベンジし、14年以来自身2回目の決勝に駒を進めた。「自分にとって最後のW杯で決勝を戦えるなんて素晴らしい。2回目の決勝だが今回は違う結果になることを願うよ」。唯一足りないタイトルまで、あと一つ。1大会での得点数「5」で優勝した86年メキシコ大会のマラドーナに並んだエースが、悲願の優勝を手にして母国の英雄となる。

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2022年12月15日のニュース