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新潟の昇格後押し 若手伸ばした田中達也コーチの「達さん塾」

[ 2022年10月9日 04:13 ]

明治安田生命J2第40節   新潟3―0仙台 ( 2022年10月8日    デンカS )

新潟・田中達也トコーチ(Jリーグフォト提供)
Photo By 提供写真

 新潟の若手の成長に一役買ったのが「達さん塾」。“塾長”は昨季現役を引退し、今季からアシスタントコーチを務める元日本代表FW田中達也氏だ。

 リーグ戦序盤に出場機会のつかめなかった若手選手が田中コーチに直訴して行った自主練習が自然発生的に広まり、いつしか「達さん塾」と呼ばれるようになった。今ではベテランも参加するほど盛況だ。この日、2得点を挙げたMF伊藤は試合後「達さんのシュートトレーニングのおかげです。シュートの時の流し込む位置やボールを置く位置、体の角度などが身につきました」と話した。

 練習後の自主練習では一緒にボールを蹴ったり、アドバイスを送る。「基本的な止めて蹴るや、パス&コントロールのところを反復してやったり、フロンターレ(川崎F)の練習動画にアレンジを加えてやっている」と日々メニューを変えながら基本の反復を行ってきた。

 今季4得点を挙げたFW小見と、U―21日本代表に選出されたMF三戸の20歳コンビには「後ろから来たボールを止めて次に展開する練習や、自分のテリトリーの中で止めてパスするのがスムーズにいくように」。ボランチの秋山には「どれだけスムーズにハーフターンでパスを出せるか」など、個々に合わせたきめ細やかな練習を繰り返した。

 コーチとしては1年目。「サポートという意味では選手に気づかせる役割なんだけど、ついつい答えを言っちゃって選手に押しつけてしまうこともある」と苦笑いする。それでも「選手がゴールを決めたときが一番うれしい。やりがいを感じる」。「達さん塾」の中から第二のワンダーボーイが生まれる日も近い。

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2022年10月9日のニュース