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J1昇格!新潟・堀米主将手記 5年もかかってしまったが…すべての方々に感謝

[ 2022年10月9日 04:14 ]

明治安田生命J2第40節   新潟3―0仙台 ( 2022年10月8日    デンカS )

<新潟・仙台>後半、仙台・遠藤(右)と競り合う新潟・堀米(撮影・西尾 大助)
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 いつも温かく応援してくれたサポーターの皆さん、パートナー企業の方々、アルビに関わる全ての方々、昇格するのに5年もかかってしまいましたが、本当にありがとうございました。

 17年に札幌から移籍してその年にJ2に降格させてしまい、このまま新潟を出て行くことはできない。新潟をJ1に戻さなくては、という思いだけで戦ってきました。J2に降格したときは本当に落ち込みましたし、次の年には右足の手術(右脛骨=けいこつ=の疲労骨折)もあってチームに貢献できず、悔しい思いもしました。

 今季で主将を務めて3年になりますが、昨年のアルベルト監督(現FC東京)の考えを継続してやれる選手が多かったこと、リキさん(松橋監督)もその考えに共感している部分もあったので、より攻撃的に攻める部分など足りない部分を変えていくことを意識していました。継続と変化のバランスがうまくいったと思っています。

 高知キャンプでは新型コロナウイルスの集団感染で隔離生活が続き心配もかけたし、出だしでつまずいたようにも見えますが、自分たちは「(感染が)今で良かったんじゃないか」とプラスに捉えていました。去年のベースもあるので焦りはなかったし、自分たちは大丈夫って思っていました。

 ただ開幕から3戦勝ち星がなくて、4戦目の秋田戦で負けて(●0―1)サポーターがこの状況についてこられないのではないかと思って、ゴール裏に行って話をしました。実際、秋田まで来てくれてあの試合を見ては苦しいだろうと思ったし、自分たちは次は勝てるっていう感覚はあったので“もう1試合チャンスをくれ、次を見てほしい”と話しました。負けても気持ちが伝わる試合をしようと思っていたし、サポーターが信じて拍手で後押ししてくれたのは本当にありがたかった。信頼感をいつも感じていました。

 今季は選手全員に出場のチャンスがあるので、練習ではスタメンを目指して激しい球際での攻防や、時には熱くなって口論になったり、今までにはないくらい真剣なバトルが繰り広げられていました。それでも試合で活躍すればみんなで喜び合ってお互いを認め合えるし、ただの仲のいいチームではなくなりました。言い争いになったときにはフミヤ(早川副主将)がうまく間に入ってくれたのもありがたかったです。

 これまで主将として自分の思いが伝わらず“なんで”って思ったりして涙したことがありましたが、今季は一度も泣きませんでした。今日はさすがに泣いてしまいましたけど(笑い)。一歩引いてチームを見られるようになったのも成長かと思います。

 J1昇格を目標にやってきましたが、特に今季はJ1でどれだけやれるかを意識してやってきました。昇格はゴールじゃないし、まだリーグ戦があるので今までと変わらずに“次の相手が最強の敵だ”ということをチーム全体で意識して戦っていきます。一つずつ勝ち上がった先にJ2優勝があると思うし、そこに達した上で、来季J1に挑戦します。
 

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