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“成り上がり金髪ビースト”シントトロイデン・林デビュー弾!欧州でもいきなり存在感

[ 2021年8月30日 05:30 ]

ベルギー1部   シントトロイデン1―0セルクル・ブリュージュ ( 2021年8月28日 )

<シントトロイデンvsセルクル・ブリュージュ>前半、移籍後初出場でゴールを決め喜ぶ林(手前)
Photo By 共同

 ベルギー1部シントトロイデンのFW林大地(24)がデビュー戦でゴールを決めた。28日、アウェーのセルクル・ブリュージュ戦に先発。前半7分に先制点を決めて1―0の勝利に貢献した。東京五輪ではワントップとして奮闘し、4強入りに大きく貢献。その後、鳥栖から世界に羽ばたくことを決めた“ビースト”が、欧州の地でも存在感を発揮した。また、後半39分にはスペイン1部のアラベスから期限付きで加入したFW原大智(22)も新天地デビューを飾った。

 黒髪を金に染め上げた新生“ビースト(野獣)”が、新天地でいきなり魅せた。0―0の前半7分、味方が右サイドで抜け出すと中央ですかさず反応。クロスを右足で合わせ、相手GKが飛び出して無人となったゴールにボールを流し込んだ。

 「監督からは思い切ってやってほしいと言われていた。(ゴールは)相手のミスもあったが、チームで裏を取ったいいゴールだったと思う。(アシストのムボヨからは)常に君を見ているから、どんどん動きだしてほしいと言ってもらっている」

 デビュー戦での決勝弾に、試合後のインタビューでは口も滑らか。同僚のDF松原からは「ナイス、ビースト!」と声を掛けられ、笑みもこぼれた。

 まさに成り上がりのサッカー人生だ。G大阪ジュニアユースからユースに昇格できず、履正社に進学。大体大で頭角を現すと、20年に加入した鳥栖ではプロ1年目で9ゴールと活躍し、21年3月にU―24日本代表に初招集された。東京五輪ではバックアップメンバーから大会規定の変更で登録メンバー入りし、ワントップとして5試合に先発。得点こそなかったものの力強いプレーで4強入りに貢献した。そして今夏、活躍の場を欧州に移した。

 「(日本のサポーターが)自分が移籍しても追い掛けて応援してくださっているのは自分の背中を押してもらっているし、力になる。自然と自分の活躍が耳に入るように、もっと頑張りたい」

 ベルギーで先発に定着して結果を出せば、A代表入りも見えてくる。林の成り上がりはまだまだ終わらない。

 【林の今季“成り上がり”】

 ☆鳥栖 2月27日の湘南戦で決勝点を挙げ、5年ぶりの開幕戦勝利に貢献。3月17日柏戦ではプロ初の複数得点。今季J1では20試合4得点。

 ☆U―24日本代表 3月21日に故障で不参加となったMF堂安に代わり追加招集で初の代表入り。

 ☆アルゼンチン戦 3月26日の初戦は終了間際の途中出場も、29日の第2戦は先発出場、前半45分に先制ゴールを挙げる活躍。

 ☆東京五輪代表落選 18人の本大会メンバーから落選し、4人のバックアップメンバーに回る。

 ☆登録メンバー昇格 東京五輪のみの特例でバックアップメンバーなしの22人が正式メンバーとして登録可能に。

 ☆東京五輪 無得点も3位決定戦までの6試合中5試合に1トップで先発出場。前線で攻守にわたってチームに貢献。

 ☆シントトロイデン 8月20日、鳥栖から完全移籍で加入決定。

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