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バレンシア MF李康仁の“0円移籍容認”と韓国メディア報道 選手登録外濃厚も移籍先見つからず決断

[ 2021年8月27日 17:37 ]

バレンシアの韓国代表MF李康仁(ロイター)

 スペイン1部バレンシアが26日に同2部バリャドリードからブラジル人FWマルコス・アンドレ(24)を完全移籍で獲得。これによりチームはEU圏外枠の選手が4人となってしまったため、韓国代表MF李康仁(イ・ガンイン=20)が選手登録から外れる事が濃厚に。韓国メディアのスポーツソウル(電子版)は「バレンシアは李康仁を放出するため、移籍金なしでの放出を許可するFA(自由契約)の手続きに入った」と報じた。

 バレンシアには李康仁を含めEU圏外枠の選手が上限である3人在籍しており、ウルグアイ代表FWマキシ・ゴメスとパラグアイ代表DFアルデレーテの2人は主力として活躍中。本来は李康仁を放出後にEU圏外枠の新たな選手としてFWアンドレ獲得を発表する予定だった。だが残り1年の契約期間を残す李康仁には移籍金が発生するため、なかなか魅力的なオファーが届かなかったもよう。

 スポーツソウルでは「クラブ側がこのまま過剰戦力として残すよりも“最終手段”として移籍金が発生しないFA移籍(0円移籍)を認める流れになった」と説明。さらにFA移籍のオプションとして「李康仁が今後ほかのチームに移籍した場合、移籍金の10%をバレンシアに支払う条件を提示し、李康仁が成長して年俸が上昇すれば今回得られなかった移籍金の一部を回収できる」とし、「これにより新天地候補が増加する雰囲気となった」との見通しを伝えた。

 FWアンドレの選手登録にはEU圏外枠の選手を1人外す必要があるが、27日アラベス戦の前日会見に出席したボルダラス監督は「アンドレの選手登録が間に合い、試合に起用できるようになると信じています」とコメント。記者から「李康仁にお別れを告げましたか?」と質問が飛ぶと、「現時点で彼はバレンシアの選手であり、それ以上のことは何も言えません。バレンシアの選手である以上、私は彼を指導する義務があります。彼はチームで練習を続けていますよ。まぁ今後何が起こるかは見ていきましょう」と選手登録を外れる1人が誰かという明言を避けつつも、含みを持たせるコメントを残した。

 なおスポーツソウルが報じた李康仁の移籍先候補として同じスペイン国内で日本代表MF久保もプレーするマジョルカと、英1部ウルバーハンプトンを紹介。特にウルバーハンプトンについては「これまで継続して獲得に興味を示しており、移籍期間終盤に移籍金が発生しないことを確認したため最後の交渉に出たものと見られる」と伝えていた。

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2021年8月27日のニュース