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次は俺の番!パリ世代の柏・細谷V弾 プロ2年目19歳FW 同学年・久保から刺激

[ 2021年8月10日 05:30 ]

明治安田生命J1リーグ第23節   柏2-1神戸 ( 2021年8月9日    ノエスタ )

<神戸・柏>後半、神戸・サンペール(左)と競り合う柏・細谷
Photo By 共同

 明治安田生命J1リーグは9日、東京五輪による中断から本格再開。10試合が行われ、前節まで16位に沈む柏は敵地で神戸を2―1で破り、2連勝。1―1で迎えた後半アディショナルタイムに24年パリ五輪世代のFW細谷真大(まお、19)が今季2点目となる決勝点を決めた。一方の神戸のFW小田裕太郎(19)が今季初得点をマークし、若き点取り屋のゴール競演となった。

 歓喜とともにグラウンドに突っ伏したプロ2年目の細谷が、仲間から背中を叩かれる手荒い祝福を受けた。1―1で迎えた後半アディショナルタイム。右サイドでボールを受けたクリスティアーノが相手GKを引きつけ中へパス。19歳のFWは「クリスがちゃんと(自分を)見てくれていた」と冷静に右足で流し込んだ。

 柏の下部組織出身でユース時代に2種登録された19年にJ2で6試合を経験。クラブ期待の有望株だったが、昨季のルーキーイヤーはルヴァン杯での1得点のみとJ1レベルに苦しんだ。覚悟を持って迎えた今季はここまで16戦に出場し、先月3日の横浜戦でJ1初ゴールを挙げるなど、チームの次期エース候補にまで成長。1メートル77と決して大柄ではないが、力強いドリブルが特長で「技術的な部分やポジショニングでは疑う余地がない」とネルシーニョ監督も期待を寄せる秘蔵っ子だ。

 01年生まれの細谷は、3年後に開催されるパリ五輪世代。東京五輪では同学年の久保建英(20)がチームの中心として活躍し、4強入りした。細谷自身は19年にU―18日本代表候補に選出されたのみで、日の丸とは縁遠い。それでも久保がFC東京に所属していた時期から刺激を受けていたという。同世代の活躍に闘志を燃やし、東京五輪閉幕翌日の試合で結果を残した。

 今夏には柏から浦和へMF江坂が移籍した一方で、浦和から元日本代表の武藤が加入。FW争いはし烈だが「結果を出していけば絶対にチャンスは来る」。残留争いの中、巡ってきた好機を生かした19歳が、3年後の大舞台に向けたアピール合戦で“一番乗り”を果たした。

 ◇細谷 真大(ほそや・まお)2001年(平13)9月7日生まれ、茨城県出身の19歳。柏の下部組織で育ち、19年に2種登録。トップ昇格した昨年ルヴァン杯大分戦でプロ初得点、今季7月3日横浜戦でJ1初得点を挙げた。1メートル77、69キロ。利き足は右。

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