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東京五輪代表の林大地 ベルギー移籍へホームで所信表明「結果で自分の価値を証明する」

[ 2021年8月10日 05:30 ]

明治安田生命J1第23節   鳥栖1-0FC東京 ( 2021年8月9日    駅スタ )

 鳥栖からベルギーへの移籍が決まり、壮行セレモニーで胴上げされる林=駅スタ
Photo By 共同

 ベルギー1部シントトロイデンに完全移籍する鳥栖のFW林大地(24)が9日、ホームFC東京戦後に行われた壮行セレモニーで新天地での活躍を誓った。東京五輪サッカー男子代表での活躍も認められ、実現した夢の海外移籍。林は激闘の影響でベンチ外だったが、チームは1―0で激励の勝利を挙げて3位へ浮上した。

 勝利の余韻が残るピッチであいさつに立った林は「勝ってくれた仲間たちにありがとうと言いたい」と白星を贈ってくれたチームメートに感謝した。家族から花束を受け取ると表情を崩したが、すぐに引き締めて力強く宣言した。

 「行くだけじゃ意味がない。ポジションを勝ち取って試合に出てゴール、結果で自分の価値を証明する」

 鳥栖で大きな飛躍を遂げた。大体大4年時の19年に特別指定で加入し、デビュー戦で初ゴールをマーク。昨季は31試合に出場して9得点を奪い、ゴールに猛進する力強いプレーが「ビースト」の異名を取った。今季はJ1で20試合に出場して4得点。東京五輪ではU―24代表の選手枠拡大によりバックアップメンバーからの代表選出となり、ワントップで5試合先発と大舞台で躍動した。

 東京五輪前に移籍の話が舞い込み、大会期間中に正式なオファーが届いた。「A代表を目指してやりたいので、しっかり海外に行って結果を出したいと思っていた。迷わず決めた」。成長を助けてくれた金明輝(キムミョンヒ)監督やチームに深く感謝し「1年目から2桁は絶対に取りたい。壁にぶち当たると思うので、そこでどんな自分が出るか楽しみ」と語った。

 チームメートと場内を一周し、サポーターと最後の時間を分かち合った林。世界一のストライカーへ、野心に満ちあふれたビーストの挑戦が始まる。

 《仙頭が惜別弾「勝って送り出せて一番良かった」》
 MF仙頭が林に惜別ゴールを贈った。前半7分に鮮やかなショートカウンターから先制ゴールを決め、「勝って送り出せて一番良かった。大地には頑張ってほしい」とエールを送った。今季21試合に先発出場したMF松岡も清水へと移籍し、松岡のポジションには樋口が入り、その樋口の位置には初先発となる17歳の福井を起用した。主力の移籍が相次ぐ中、試合終盤は相手の猛攻をしのいで1点を守りきった。FC東京にはリーグ戦5連勝。上位対決を制し、ACL出場圏の3位に浮上した。また関係者によると選手への行き過ぎた指導で3試合の指揮、練習参加停止となっていた金明輝(キムミョンヒ)監督(40)はきょう10日の練習から復帰予定。林、松岡の穴をチーム一丸となって埋めていく。

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2021年8月10日のニュース