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森保J、パナマに勝利 久保“必殺”スルーパスで南野PK弾演出

[ 2020年11月14日 05:30 ]

国際親善試合   日本1―0パナマ ( 2020年11月13日    オーストリア・グラーツ )

PKを決めた南野(左)と柴崎(中央)と久保(右)(AP)
Photo By AP

 日本代表は13日、パナマとの親善試合に1―0で勝利した。MF久保建英(19=ビリャレアル)は2シャドーの一角で先発。後半16分、MF南野拓実(25)を狙った絶妙なパスがPKを誘発。南野が決勝のPKを決めた。19歳162日で国際Aマッチ10試合目を迎えた久保は後半26分まで出場、風間八宏(19歳327日)を抜く歴代最年少の記録となった。

 久保のスルーパスがPKを誘発した。後半16分、遠藤からパスを受け、すかさず左のスペースへ。走り込む南野が倒され、PKを獲得した。南野は落ち着いて右に跳んだGKの下を抜いた。試合前の久保は言った。「しっかり爪痕を残すのが必要。チームに貢献するのが大事。そのための手段として結果を狙っていければ」。タスクは全うした。

 2シャドーの一角で先発した。19歳162日にして国際Aマッチ通算10戦目の到達は風間八宏(19歳327日)を抜き、史上最年少となった。前半2分には強烈FK、同17分にはショートCKから中に切れ込み、DF吉田の頭を狙った。同38分には南野へ、柔らかなパスで好機を演出。序盤は守勢に回ったが、時間を追うごとにゴールは近づいていた。

 マジョルカから強豪ビリャレアルへと飛躍を遂げた今季。「ラストパス、シュートなどプレーの終わりをめちゃくちゃ意識している」と話す。先月22日の欧州リーグ・シワススポル戦では1得点2アシスト。5日のマカビ・テルアビブ戦でもアシスト。この日の久保は試合勘に不安を覚えた先月のオランダ遠征とは別人だった。

 随所に見せた肉体の強さも光った。久保は小学5年時から体づくりを指導する木場克己氏と22年W杯を見据え、16年から6年計画を始動した。木場氏は「脇腹が弱いとぶつかったときに軸が傾く。お尻を鍛えることで急加速と急停止がよりスムーズにできるので強化しました」。コロナ禍の現在も動画でサポートを受ける。努力は裏切らなかった。

 「代表はクラブでの毎日の積み重ねを出す場所だと思っている。クラブでの調子や、いろんなものを持ち込んで一発勝負で出すのが代表。当然、チャンスも少ない」。狙っていた金田喜稔(19歳119日)に次ぐ歴代2位の年少ゴールは今回もお預けとなった。それでも決勝ゴールを呼び込んだのは紛れもない久保のパスだ。グラーツの地に「爪痕」は残した。

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