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森保監督“デュエル男”遠藤投入で勝利呼んだ「より攻撃的」な意識重視

[ 2020年11月14日 05:30 ]

男子サッカー国際親善試合   日本1―0パナマ ( 2020年11月13日    オーストリア・グラーツ )

<日本・パナマ>後半、ボールキープする遠藤(ゲッティ=共同)
Photo By ゲッティ=共同

 後半開始から橋本に代えてボランチにMF遠藤を投入する森保監督の采配が、勝利を呼び込んだ。ドイツ1部リーグ最多のデュエル勝利数(116回)を誇る背番号6が、停滞していた試合の流れを一変させた。ボールを的確に奪い、ためをつくって正確なパスを前線へ供給。南野のPK弾も遠藤の久保へのパスが起点となった。圧巻の仕事ぶりだった。

 世界ランク11位のメキシコ戦を前に、指揮官はスタートから“オプション”の3バックを採用。来年3月から再開するW杯アジア予選を見据え、10月のカメルーン戦でも後半から「戦術の幅を広げるため」と試していた布陣だ。欧州組を交えた活動で開始から敷くのは昨年6月の親善試合エルサルバドル戦以来となった。

 先発には五輪世代からDF板倉、MF三好、そしてMF久保を起用。1トップにはトップ下が定位置の南野を充て、新型コロナウイルスの感染拡大によるクラブ事情で招集できなかった大迫不在の解消に乗り出した。求めたのは「より攻撃的でゴールに向かっていく意識」。10月のオランダ遠征に続いて流れの中からの得点は生まれなかったが、一定の成果を残した。

 スタッフ陣が常時映像視察する選手は海外組だけで約50人。コーチに担当を振り分け、森保監督自身はできる限りの人数をチェックする。映像は飛ばさずに出場時間の全てを確認し、オランダ遠征後の隔離期間中も1日に10試合を観戦。「ストーカー的に映像を見て追っている」と話す。常時選手の最新の状態を把握し、状況に応じて精鋭を見抜く目が、白星を呼び込んだ。

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