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Jリーグ再開にPCR検査の壁…村井チェアマン「全選手に実施は困難」

[ 2020年5月12日 05:30 ]

「Zoom」で会見を行ったJリーグの村井満チェアマン

 新型コロナウイルスの感染拡大で公式戦を中断しているJリーグは11日、NPBとの対策連絡会議を経て実行委員会を実施した。今後、練習再開などに向けたガイドライン作成を本格化させるが、村井満チェアマン(60)は選手のPCR検査実施については困難との見解を示した。再開に向け、新たな「壁」となりそうだ。

 先行する韓国やドイツは既に全選手にPCR検査を実施。Jリーグ特任理事の播戸竜二氏(40)は選手の声を代弁する形で「検査を済ませた人で再開することを願っている選手も多い」と伝えた。だが日本ではPCR検査の数、体制ともぜい弱なまま。村井チェアマンも「国民のコンセンサスが得られない中で検査体制を占有することは考えていない」と話した。

 村井チェアマンは新たな検査システムに期待も示した。例えば「抗原検査」は15~30分で結果は判明する。民間の対応、新たな検査法は今後1カ月で増える見通しだ。一方で検査体制が整わない場合は「2週間の行動記録、健康管理がしっかりした状況では発症の可能性は低い。日常の健康管理が重要になる」と口調を強めた。

 7月に無観客での再開が現実的なJリーグでは、ドイツや韓国の再開ガイドラインを入手した。無観客開催における関係者の入場制限、動線、またベンチの選手、スタッフにはマスク着用を求めるなど、さまざまな手順を参考にする方針だ。唯一、共有が困難なのが「PCR検査」を含めた検査体制の有無。選手の安全やリスク管理を担うだけに大きな課題となる。

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2020年5月12日のニュース