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J選手会、6週間の準備期間要望 6月再開案は困難 7、8月が現実的

[ 2020年4月19日 05:31 ]

無観客の豊田スタジアム (撮影・後藤 大輝)
Photo By スポニチ

 新型コロナウイルス禍の影響で公式戦を中断しているJリーグが再開案の選定にあたり、日本プロサッカー選手会(JPFA)からは「6週間の準備期間」を求む要望を受けたことが18日、分かった。複数の関係者が明かした。現在はクラブの大半が活動を休止。6、7、8月と3パターンの再開案(J3は開幕)を検討するが、6月案は困難となってきた。

 選手会からJリーグに、切実な声が届いたという。「再開まで6週間の準備期間が欲しい」。16日に政府による緊急事態宣言(5月6日まで)は全国に拡大され、J1では全クラブが活動を休止している。外出自粛の状況下、選手は自宅での孤独な自主トレが続く。実戦から離れ、再び試合ができる状態に戻すにはその程度の時間が不可欠なのだ。

 公式戦が中断されてから間もなく2カ月がたつ。その間、再開日程は3度も再延期が繰り返され、選手の疲労、メンタル面のストレスも増す一方。今後、コロナ禍が終息に向かい、仮に緊急事態宣言が予定通りに解かれても、多くのクラブで活動再開は5月6日以後となる見通し。準備期間を考えれば、最短でも公式戦再開は6月下旬以後にずれ込む。

 Jリーグは10日にJPFAと意見交換会を実施した。J1~3まで全56クラブの選手代表が参加。選手側からは心身のコンディションや家族を守ることへの不安、さらに練習再開についても慎重に判断してほしいという声が上がっていたという。村井チェアマンは「選手はJリーグの価値を生む全ての原点」と話す。今後も準備期間を含めた協議を継続していく方針だ。

 依然として終息の見えないコロナ禍。Jリーグでは6、7、8月のいずれの再開案でも最初の1カ月程度は無観客開催の検討を始めている。それでも再開にあたり、最も重要なのは選手の安全とコンディション。緊急事態宣言が解けた上である程度の準備期間を考慮すれば、6月の再開案は極めて困難な情勢。7、8月案を目指すことがより現実的な線と言えそうだ。

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2020年4月19日のニュース