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【川本治 視点】川崎F 憲剛と小林のベテランが流れを引き戻した

[ 2019年10月27日 08:45 ]

ルヴァン杯決勝   川崎F3ー3(PK5ー4)札幌 ( 2019年10月26日    埼玉 )

優勝を喜ぶ川崎F・中村
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 川崎Fは序盤のチャンスに決められずに苦戦したが、途中出場の小林と中村のベテランがうまく流れを引き戻した。小林が後半43分に大島の縦パスを胸でトラップして左足でシュートを決めた場面は、相手DFラインの裏に巧みに抜け出したもの。延長後半4分では中村のCKから山村の折り返しをゴール前で体で押し込んだ。2点ともストライカーならではの嗅覚と技術が凝縮されており、小林の特長が出ていた。相手が疲れて動きが鈍ったところで途中出場したのも効果的だった。

 札幌が両サイドの白井と菅を使って攻撃してくるのでその裏のスペースを使う狙いだったが、札幌の守備が堅くてプラン通りに攻められない時間帯もあったのが苦戦した要因。退場者を出したり、カウンターから決定機をつくられたり、セットプレーからは失点するなど守備は安定感に欠けたが、ベテランがうまく落ち着かせていた。苦しみながらも初めてカップ戦のタイトルを獲ったことは来年につながる。この経験がチームを成長させると思う。(元ジェフ市原強化部長)

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2019年10月27日のニュース